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「烏草樹」はなんと読む?“さ”から始まる植物の【難読漢字】

  • 2023.6.1
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今回ご紹介する難読漢字は「烏草樹」です。

一見すると簡単な漢字ばかり並んでいるように見えるかもしれませんが、よく見てください!「鳥」ではなく「烏」なんです。いったいなんと読むのでしょうか…?

「烏草樹」の読み方!

ご存知の方も多いかと思いますが「烏」は「とり」ではなく「からす」「う」などと読みます。ただ、ここから「からすそうじゅ」「うそうじゅ」などと読んでも不正解です。字面から手がかりを探すことは困難かもしれませんね。

それでは、ここでヒント!

「古事記」において、この言葉は「佐斯夫」と表記されています(出典:『精選版 日本国語大辞典』小学館)。こちらを読めれば、すぐに答えにたどり着けますよ!

それでは、正解を発表します。

正解は「さしぶ」でした!

また「さしぶのき」と読むこともありますよ。

「烏草樹」について

「烏」「草」「樹」のいずれの読み仮名にも当てはまっていないこともあり、なかなか「さしぶ」とは読めなかったかもしれませんね。

さて、この「烏草樹」とは「南燭(しゃしゃんぼ)」の古名となっています(出典:『精選版 日本国語大辞典』小学館)。ただ、そもそもこちらがどんな植物かご存知ない方も多いのではないでしょうか。気になる詳細を確かめてみましょう。

しゃしゃんぼ【南燭】(名) ツツジ科の常緑低木。または小高木。関東南部以西、四国、九州の山野に生える。高さ二~五メートル。葉は短柄があって、長さ三~六センチメートルの卵形または長楕円形で、縁に浅い鋸歯(きょし)がある。互生。初夏、枝端の葉腋(ようえき)から長さ五センチメートル内外の花序を出して一〇個あまりの紅白色の花を下垂する。(中略)果実は径約六ミリメートルの球形で紫黒色に熟し食べられる。和名は「小小(ささ)ん坊」の意で、実が小さくて丸いことによる。

出典:『精選版 日本国語大辞典』(小学館)

 

「南燭」と書いて「しゃしゃんぼ」と読むことが気になっていた方もいらっしゃるかもしれません。こちらは引用にある通り「小小(ささ)ん坊」から来ています。確かに「径約六ミリメートル」は他の果実と比べてもかなり小さいように思えるかもしれません。名前の由来としても納得できるかと思います。

まとめ

いかがでしたか?

「烏草樹」は「さしぶ」と読みます。

字面からは推測しづらい難読漢字ですので、この機会にぜひ覚えておいてくださいね!