息子に対し「悲観する自分が許せない」自閉スペクトラム症のわが子を描く漫画

子どもの生まれつきの障害はその子自身の一部であって、他人が「かわいそう」と決めつけてよいものではありません。しかし、障害のある子を見る人の中には「かわいそう」と言葉にする人もいます。知的障害を伴う自閉スペクトラム症の子どもを育てるNEGI@エッセイ漫画(@negiii51)は、息子を悲観したくないという思いで幼稚園探しを進めていました。就園先を決めるまでを描いた『幼稚園編』をダイジェストでごらんください。

「かわいそうに」への反発心

NEGIさんの子どもであるたつきくんは、知的障害を伴う自閉スペクトラム症と診断されています。そしてそのことを伝えてから、祖母から「かえーそうに(かわいそうに)」とたびたび言われることに、NEGIさんは反発心を抱いていました。

NEGIさんは、知り合いにはたつきくんが自閉スペクトラム症ということを伝えるようにしていたそう。自閉スペクトラム症はたつきくんの一部であって、それ自体を「かわいそう」としたくなかったからです。

自分が通っていた幼稚園に通わせたい

療育園が有力候補ではあったものの、一方で「自分と同じ幼稚園に通わせたい」という思いを抱いていたNEGIさん。

たつきくんと見学会に参加してみるものの、たつきくんは小さな子からボールを奪ったり、人に砂を浴びせたりと次々と問題行動を起こします。

NEGIさんが正しい行動を教えても、それをまねしないたつきくんにはなかなか望ましい行動をすることができません。

親なのにわかってあげられない…でも私はこの子を幸せにする

NEGIさんにとっては楽しい思い出がある幼稚園も、たつきくんにとっては好きな場所にはならないのかもしれません。たつきくんを理解できないことを悔しく感じるNEGIさんですが、泣けませんでした。たつきくんはかわいそうではない、自分が幸せにするんだという思いを持ち続けている中でも、悩みはたくさんあるのではないかとうかがえます。

たつきくんに対するNEGIさんの思いに共感したり、自分だったらどうするか考えてみたり。育児中の人にとっては特に学びになる漫画です。

著者：シンクアフェーズ