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【『哲仁王后』のウラ史実】哲宗と王妃の夫婦仲もホントはどうだったのか

  • 2022.10.26
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テレビ東京で放送された『哲仁王后~俺がクイーン⁉~』はすでに終っているが、余韻がまだまだ残っている。とても面白いドラマだったから後日談も気になるのだ。

振り返ってみると、シン・ヘソンが演じる哲仁(チョリン)王后とキム・ジョンヒョンが扮する哲宗(チョルジョン)は、ドラマの終盤になって本当に夫婦仲が良かった。とても気の合う夫と妻であったのだ。それはあくまでもドラマでの話なのだが、実際の歴史では2人の関係はどうだったのか。史実を調べてみよう。

哲宗と哲仁王后が結婚したのは1851年だった。哲宗が20歳で王妃が14歳。このとき、哲宗は国王になってから2年が過ぎていた。

彼は、大王大妃(テワンテビ)が自分の実家である安東・金氏(アンドン・キムシ)の権力を維持するために選ばれた国王だ。いわば、実権を持たされない「操り人形」であった。

それは辛い立場だ。その屈辱から徐々に耐えられなくなって、哲宗は「酒と女」に溺れるようになった。実際、大酒を飲み続け、側室だけでなく宮女にまで手を出した。

ドラマの中で夫婦仲は本当に良かった(写真=© STUDIO DRAGON CORPORATION)
死後も離れなかった夫婦

そんなふうに堕落していった哲宗だったが、妻の哲仁王后は変わらずに冷静さを保っていた。彼女はとにかく口数が少なかったと言われている。しかも、感情をあらわに出すこともせず、イライラすることもなかった。

それは、夫に対する態度も同じだった。彼女は哲宗が酒と女性関係で生活が乱れても、彼の精神的な苦しさに理解を示せる女性だった。そういう意味で、哲仁王后は人徳が優れている、と王宮の中でも評判が良かった。

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結局、哲宗は酒の飲みすぎがたたって体調を崩し、1863年に亡くなった。まだ32歳の若さだったが、見かけ以上に身体がボロボロだったらしい。

そんな哲宗の最期を見届けた哲仁王后は、次の国王の高宗(コジョン)に対して「大妃」の身分を維持し、1878年に41歳で息を引き取った。それは、夫が亡くなってから15年後であった。

2人の陵は隣り合っている。命を終えた後も夫婦は離れなかったのだ。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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