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「女性比率が高水準」「産育休取得率が5倍に」上場企業1800社超「人的資本ランキング」発表 3位「三菱商事」…上位2社は?

  • 2022.10.24
人的資本スコアが高い企業は?
人的資本スコアが高い企業は?

ESG/SDGsに特化した非財務データプラットフォームの提供を行うサステナブル・ラボ(東京都千代田区)が、企業の人的資本などに関するデータをAIとビッグデータを活用して分析した「人的資本ランキング2022」を発表しました。

1位の企業は「女性人材の役職登用を加速」

2022年8月30日、内閣官房から企業の人的資本に関する情報開示の方向性を示す「人的資本可視化指針」が公表。同31日には、金融庁が「2022事務年度金融行政方針」を公表し、その中で企業情報の開示について人的資本を含む非財務情報の充実や、四半期開示の見直しに取り組むことが明記されました。

人材戦略の説明や人材に関する定量情報の開示が不可欠となりつつあり、人的資本の可視化に向けた動きが高まっていることを受け、AIとビッグデータを用いて分析・スコアリングした同ランキングの発表に至ったといいます。

同ランキングは東証プライムの上場企業1839社を対象に、人的資本などに関連するデータを分析・スコアリングし、スコアの高い上位50社を掲載したもの。女性従業員比率、障がい者従業員比率、取締役会における女性の比率、執行役員における女性比率、最年少役員の年齢、独立取締役比率、従業員満足度、有給消化比率、報酬水準、従業員の成長制度完備性、従業員一人当たりの月間残業時間など、企業の人的資本などに関する指標を用いたデータ分析です。

なお、データ分析に使用したデータは、企業の統合報告書などの開示資料やウェブコンテンツ、その他のオープンデータなどから抽出した情報(客観的事実)をもとにしています。

まず、3位となったのは「三菱商事」。経営ポジションを担う女性社員に対するメンター制度などのキャリア支援を整備し、意欲向上・視野拡大を図る施策などを実施。育児休業の他、子の学校行事休暇や看護休暇の整備、海外駐在とライフイベントの両立支援にも注力するなど、組織全体の積極的な人材育成の方針が開示されている企業です。

2位には「リクルートホールディングス」がランクイン。注目は「従業員女性比率」が48%、「採用における女性比率」が45%と、男女半数に近い数値となっている点です。2006年に10%だった課長相当の女性管理職比率は、2022年度に30%まで上昇(2022年度リクルート単体)。また、2008年に事業所内保育園を設立するなどワーキングマザーへの支援も手厚く、課長職の産育休取得率も2013年度から2021年度にかけて約5倍になるなど、さまざまな制度を充実させています。

そして、1位に選ばれたのは「伊藤忠商事」でした。伊藤忠商事は2021年10月から「女性活躍推進委員会」を取締役会の任意諮問委員会の一つとして設置。女性人材の役職登用を加速させており、2021年4月時点で35人だった役職者が、2022年4月時点で46人へと増加した他、重要ポジションへの女性登用も進んでいる状況が開示されています。

この結果を受けて、同社は「上位3企業で女性従業員比率や従業員満足度、各種制度の充実度が高水準である傾向がみられた」「ランキング10位内に4社が入り込んだ商社・流通業では、女性従業員比率や執行役員における女性比率の水準が高いという共通点がみられる」とコメントを寄せています。

オトナンサー編集部

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