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ザクロを食べるのは半分遊び。今だけのお楽しみがいっぱいの、ドイツの秋の食卓【日登美のタベコト in Berlin・34】

  • 2022.10.22

ベルリン在住で6人の子どものお母さん。モデルとして活躍する傍ら「台所から子育て、暮らしを豊かに」をコンセプトに、オンライン講座とウェブサイトを主催している日登美さんによる、「食」からはじまるエッセイです。

最近の我が家、秋のドイツの食卓

秋深まりつつあるドイツ。食卓も気がつけば夏からすっかり変わってきました。日本も食欲の秋と言われていますが、ドイツも美味しいものがどんどん出てくる秋なのです。

季節はすっかり秋、なベルリン。紅葉が綺麗!

今の時期は採れたてのりんごが出回り、さっそく義母直伝のアップルケーキを焼きました。いつものようにドーンと直径30センチの型で(笑)、久しぶりの焼き菓子にみんな一切れ、一切れとついつい手が伸びてしまいます。

義母のアップルケーキ、りんごがたっぷり!

またこれからの季節によく食べるのがザクロ。ドイツではとってもポピュラーな果物です。ぶちぶちしているから、実を外すのを子どもにやらせると楽しくて夢中になって剥いて食べるので一石二鳥。ビタミンやポリフェノールなど栄養も満点で、そのまま食べるだけでなく絞ってジュースに、ミューズリーやサラダに入れるなど、使い道も多様でおすすめです。

ザクロを食べるのは半分遊びでもある。

また秋から冬になってくると、マクロビオティックではもちもちとした食感のものなどが食養で良いとされています。そんなわけでおやつには餅粉で作った生八つ橋もどきや、今年初の玄米餅などもたっぷり作りました。八つ橋にはシナモンがたっぷり入るので、お餅を食べ慣れていないドイツの人にも人気なんです。

シナモンたっぷり生八つ橋もどきはドイツの子にも大人気。
今年初の餅つきにキムチ作り。秋から冬の台所のお楽しみが始まりました。

そして今の時期だけのお楽しみが、フェダーバイザーと呼ばれる発酵進行形のワイン。これはワインができる途中のジュースと発泡しているワインの経過を楽しめるもので、栓をしないで売っているので地元でのみ販売されます。今の時期、ここだけのお楽しみ。

これがフェダーバイザー(白)、赤もある。封がされてないので溢れないように持って帰るのが肝心。オーガニックでも一本4ユーロ以下って最高!

毎年これが楽しみでいよいよ出てきた!と今年も嬉しく飲みました。買う時期によって甘味が強い、発泡が強い、酸味が出てワインに近くなる、など変化を楽しめるのもポイント。

これにはツビーベルクーヘンと呼ばれる玉ねぎのケーキを一緒に食べるのですが、フラムクーヘンと呼ばれる薄いピザのようなものにサワークリームと玉ねぎ、ベーコンを載せて焼いたものも美味しいです。こんなふうに食卓にワインやクーヘンが並ぶといよいよ秋が深まってきた感じがします。ところ変われど、食卓から季節を感じるって楽しいですね。

フラムクーヘンは発酵させる手間もなく材料も少ないから簡単にできてお助けレシピでもあります。
寒くなると発酵ものも楽しい。子どもに大人気の米麹酵母ドーナツなども、食欲の秋にもってこい。
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