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「第三セクター」とは何のこと?第三というくらいなら、第一と第二セクターもあるの?

  • 2022.10.21

メディアなどで取り上げられる「第三セクター」という用語は、巨額の赤字を抱え込んだといったあまり良くないニュースで耳にすることがあります。 この「第三セクター」は、どのような組織なのでしょうか?

第三というくらいですから、第一と第二もきっとあると思いますが、ニュースでは説明されませんね。 そこで、今回はそんな「第三セクター」について見ていきましょう。

第一と第二があるから、第三セクターがある!

 

「第三セクター」という言葉は、第一セクターや第二セクターという言葉があるからこそ存在します。 とはいえ、ニュースでは第三セクターという言葉が出てきても、第一セクターと第二セクターは出てこないので耳慣れない言葉ですよね。

第三セクターについて説明する前に、まずは第一セクターと第二セクターが何なのか見ていきましょう。

第一セクターとは

第一セクターとは、国や地方公共団体が運営している公企業のことです。 たとえば公営バスのように、地方自治体が経営する交通団体は第一セクターに該当します。

第二セクターとは

第二セクターとは、民間組織が運営する私企業のことです。

第三セクターとは

 

第三セクターとは、国や地方公共団体と民間組織が共同出資によって行う事業のことです。 これらは主に地域開発や交通整備などの分野のために設立されることが多いですが、詳しくは下記項目にて解説します。

第一セクター+第二セクター

第三セクターは、第一セクターと第二セクターが共同で事業を行うために設立するものです。

公共目的のために地方自治体で設立される第一セクターと、営利目的で発足される民間組織の第二セクターの2つが合わさることで、公共目的のために活動する半官半民組織の第三セクターができるわけです。 第一セクターを国や地方自治体などの「官」が担い、第二セクターを民間組織などの「私」が担い、第三セクターは「民」が担うともいわれています。

第三セクターの目的

第三セクターの目的は、国や地方公共団体が行うべき事業に対して、民間組織の資金やスキルを導入しようとすることにあります。 民間組織が介入することで国や地方公共団体の経費負担を削減できるだけでなく、それぞれの会社の効率性を行政の公共性に反映させることができると考えられ導入されました。

つまり、第三セクターは第一セクターと第二セクターが協力して事業を進めるものとなります。

第三セクターの数

総務省の統計によると、第三セクターの数は2016年の段階で7,532法人あるとされています。 もともと第三セクターが話題となったのは鉄道事業などで、旧国鉄の赤字線廃止の計画が浮上した頃に赤字線の存続を図ろうとする地方の関係者が次々と第三セクターを設立されました。

また、1980年代のバブル景気の際にも爆増したとされており、特にリゾート法という法律が施行されたことで、各地方が地元を活性化するための事業が相次いで新設されました。 これにより第三セクターの数は、数千を優に超える数となったわけです。 ただし、一気に増えたこともあって経営悪化の例も多いとされています。

当時は補助金を活用して地方を活発化させる目的があったのですが、地方財政の悪化によって補助金そのものが失われてしまいました。 この流れから、第三セクターの経営が曖昧で適当な管理体制によって運営されていたことが露見され、近年ではその必要性についても注目されています。

中には、第三セクターの巨額の借金が地方財政の負担になっている例もあります。

第三セクターの主な事業分野

第三セクターの主な事業分野としては、地域開発事業などがメインとなっています。 その他、住宅建設や道路建設だけではなく都市開発全般を行うなど、インフラの整備なども事業内容に含まれていることが多いです。

市民生活にもダイレクトに関わってくることから、第三セクターの存在自体はとても重要なものとなります。

日本とは意味合いが違う海外での第三セクター

 

海外での第三セクターにあたる「サードセクター」は、日本と趣が異なります。 海外でのサードセクターはNPOや市民団体、その他の民間非営利団体が該当し、日本とは違って海外では非営利団体を指すことが多いです。

特にアメリカ圏では宗教慈善団体が多い他、ヨーロッパ圏では市民による公共目的としての公共サービスを提供する民間団体を指すことが多く、かなり広範囲の事業を意味しています。 日本とアメリカ圏、ヨーロッパ圏では根底から認識が違ってくるので、第三セクターという言葉自体を国ごとに指す事業が異なるわけですね。

まとめ

第三セクターとは、国や地方公共団体と民間組織が共同で出資する事業のことを指します。

ただし、それは日本での認識。 海外での第三セクターに相当するサードセクターと呼ばれるものはまた違うものなので、正しく理解しておくことが必要なのかもしれませんね。

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