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“BTS入隊”が反騰のきっかけに?42万ウォン→10万ウォンと大幅下落が続いたHYBEの株価の今後

  • 2022.10.19

BTS(防弾少年団)が最年長のJINを皮切りに順次入隊することを決めたことで、連日のように下落していたHYBEの株価が上昇傾向に乗るか注目される。

BTSらを擁する大手芸能事務所HYBEは10月17日、JINが入隊延期を取り消し、軍に入隊することを決めたと知らせた。1992年生まれで今年満30歳となるJINは、2020年に改正された兵役法によって文化体育観光部長官の入隊延期推薦を受け、今年末まで入隊が延期された状態だ。

まだJINの具体的な入隊日は決まっていない。それでも入隊延期の取り消しを提出すれば、通常は3カ月ほどで入隊となるだけに、早ければ年末、遅くとも来年初めには入隊となる見通しだ。他のメンバーも各自の計画に従って順次兵役を履行する予定だ。

韓国取引所によると、10月18日のHYBEの株価は、前取引日対比5000ウォン(約500円、4.78%)上がった12万5000ウォン(約1万2500円)で取引を終えた。HYBEにとって最大の“ドル箱”がBTSだっただけに、入隊による彼らのグループ活動中断の知らせは株価下落の懸念もあったが、BTSの軍入隊が決定されるや、市場ではこれを不確実性の解消と受け止め株価が反騰した。

42万ウォンから下落し続け10万ウォンに

 

BTS

そもそもHYBEの株価が下落傾向だったのは、BTSの兵役問題が続いたせいだった。BTSの兵役特例問題をめぐって政界で議論が続き、HYBEの株価は今年ずっと下落した。2021年11月17日に、取引中52週間の新高値(42万1500ウォン=約4万2150円)を更新して以降、兵役問題の不確実性、個人活動宣言などがあり、今年下半期だけで株価が17.8%も下落した。

去る10月13日には取引中52週間の新安値(10万7000ウォン=約1万700円)を記録した。

メンバーたちの意志とは関係なく行われた兵役の“特別恩恵”に関する議論や政界の利権争いのなかで、国防の義務と責任を選んだBTSの決断に業界と世論は概して好意的な雰囲気だ。

証券街でもBTS入隊のニュースを不確実性の解消と判断した。NH投資証券のイ・ファジョン研究員は「現在、HYBEの株価収益比率(PER)は23.6倍でライバル会社対比10~20%ほど低評価されている」とし、「BTSの兵役義務と関連した不確実性が解消され、最も致命的だった低評価要因が消えた」と説明した。

サムスン証券のチェ・ミンハ研究員も「今回の公示を通じて長期間、退屈に続いてきたBTSの軍入隊関連のノイズと不確実性が解消された」とし、「不確実性が解消されただけに、これまで隠されていたハイブリッド戦略の成果が核心要素として作用するだろう」と予想した。

(写真提供=HYBE)

HYBEは兵役計画の発表によって発生しかねない市場の懸念を払拭するために、長い間準備をしてきたと強調し、10月17日に発送した株主書簡を通じて、BTSの兵役中も事業の多角化とマルチレーベル戦略の高度化を通じて継続的な成長傾向を構築していくと説明した。また、来年には韓国と日本、アメリカで4チーム以上の新人をデビューさせ、グローバル音楽市場での影響力を強化させるという青写真も用意している。

もちろん、HYBEまでBTSの完全体カムバック時点を2025年以降と予測するなど、空白期によるリスクは避けられないものと見られる。カギはHYBEがBTSへの依存度をどれだけ減らすかにかかっている。

HYBEはこれまでゲーム産業に進出するなど、事業の多角化でBTSへの売り上げ依存度を減らそうとしているが、依然として高いことは高い。今年6月、BTSの団体活動中断を宣言した翌日には、HYBEの株価が24.87%も暴落したことを見ても、彼らの影響がHYBEにとってどれほど莫大なのかがわかる。

BTSの離脱による業績へのダメージは仕方ないが、BTSメンバーの個人活動をはじめ、グローバルな活動を広げているSEVENTEEN、TOMORROW X TOGETHER、ENHYPENをはじめ、LE SSERAFIMやNewJeansといった新人ガールズグループの活躍で、HYBEの株価の上昇要因は少なくないという評価だ。

また、Weverse、ゲーム、非代替性トークン(NFT)などエンターテインメントを基盤に事業領域を拡張している点も肯定的だ。

BTSの入隊を公式発表したHYBEの株価が、このまま上昇傾向に乗るか注目したい。

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