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【のんさんにインタビュー】生と死の間で魂を癒やす場所に「生きよう」という気持ちになれる

  • 2022.10.19
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出典:シティリビングWeb

天界と地上の間にある街・三ツ瀬を舞台に、家族の絆、生と死に向き合う映画『天間荘の三姉妹』。臨死状態になり、三ツ瀬にやってくるたまえを演じるのはのんさん。腹違いの2人の姉がいる老舗旅館「天間荘」で働くことになる。

「突然失われた命の行方を考える設定に心を打たれました。残された人の気持ちを考えることはあったけれど、亡くなられた方がその後どう考えているのかに思いをはせたことがなかったので、それをファンタジーで表現するのってすごくステキだと思います。『突然命を失った方の魂を癒やす場所が必要だと思った』というセリフに納得しました」

三姉妹の長女・のぞみを演じる大島優子さん、次女・かなえを演じる門脇麦さんとは初共演。「お二人ともさらに大好きになりました! 大島さんとはハロウィンの話で盛り上がりました。ノリで話してくださっているのかなと思っていたら、ハロウィン当日、みんなの分のカチューシャを買ってきてくださって。そのカチューシャを付けながらリハーサルをやったのが思い出です。門脇さんは、優しくて自由で、かなえさんにも通じるものがあり、とてもかっこいい方でした」

物語の重要なシーンとなる、たまえのイルカショーのために特訓も。

「イルカに慣れるために、ヒレにつかまって泳ぐなどの触れ合いから練習を始めました。イルカって意外と従順ではないので、イルカのタイミングに合わせるのが難しかったです。自分が送ったサインで技をやってくれたときは、快感でした!」

この作品が今の時代に公開されることに運命めいたものも。

「いろいろなことが次から次へと起こり、心を閉ざしたくなるようなことばかりですが、大切な人が自分のことを思っていてくれているかもしれないと思えると、止まっていた時間が動き出すというか、“生きよう”という気持ちになれる気がしています。そういう希望や元気をこの作品を通して届けられるとうれしいです」

のんさんの“働く”インフラ

Q.仕事をする上で大切にしていることは?

私は自分の演技がすごく好きなので、それを守りたいという意識が強いんです。自分の才能を死なせないために、自分の選んだ道を突き進んでいます。そういう意味では今回演じたたまえとも似ているかもしれませんね。

Q.心身ともに健康ですごすために行っていることは?

規則正しく生活するようにしています。体がリラックスしていると、やる気がみなぎってきます。あとは食べ過ぎないこと。本当は満腹にするのが好きなんですが、腹八分目で。ストイックに守っているわけではありませんが、それくらいのほうが体調がよいです。これをすると自分の状態がよいというのを知っておくと安心感がありますね。

【作品情報】

『天間荘の三姉妹』

出典:シティリビングWeb

10月28日(金)から全国公開

(c)2022 髙橋ツトム/集英社/天間荘製作委員会

「スカイハイ」で知られる漫画家・髙橋ツトムさん原作のコミックを映画化。たまえ(のん)は、謎の女性・イズコ(柴咲コウ)に連れられて天界と地上の間にある街・三ツ瀬にやってくる。三ツ瀬の老舗旅館・天間荘で、大女将や腹違いの2人の姉、宿泊客と触れ合いながら、魂の疲れを癒やして肉体に戻るか、天界に旅立つかの決断をする。

【PROFILE】

1993年、兵庫県生まれ。劇場アニメ『この世界の片隅に』で第38回ヨコハマ映画祭にて審査員特別賞、作品賞を受賞し高い評価を得る。近年の出演作に映画『星屑の町』『8日で死んだ怪獣の12日の物語』『さかなのこ』、自身で脚本・監督・主演を務めた『Ribbon』など。また、“創作あーちすと”としてアートや音楽での活動も行う

取材・文/高木明日美(シティリビング編集部)、撮影/遠藤麻美、スタイリスト/町野泉美、ヘアメイク/菅野史絵(クララシステム)

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