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世界一のコーヒーを名古屋で味わう。【トランクコーヒー アンド クラフトビア】で過ごす至福のひととき

  • 2022.10.15

Trunk Coffee Bar(トランクコーヒーバー)は2014年に本店がオープン。現在は名古屋に3店舗、中国に2店舗を運営するスペシャルティコーヒーのお店です。今回は大須商店街からほど近い中区上前津の【TRUNK COFFEE & CRAFT BEER(トランクコーヒー アンド クラフトビア】を紹介します。

レトロでクールなお店

もとは廃墟だったビルを1棟まるごとリフォームしたお店は、ネオンサインが怪しく光る異国の雰囲気がレトロでクール。ここでは生産数の少ない最上級の豆を使ったスペシャルティコーヒーだけでなく、厳選したクラフトビールをいただくことができます。

世界一のコーヒーを名古屋で味わう。【トランクコーヒー アンド クラフトビア】で過ごす至福のひととき

▲2017年にオープンした2号店は、上前津駅7番出口のすぐ横。店先のテーブルでは常連のお客さまがビールを味わっていました

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▲1階は身を寄せ合うようにして座るコンパクトな店内。その奥にカウンターと巨大なビールサーバーが鎮座します

金曜夜。1階で飲んでいるのは常連さんが多かったです。とはいえ、人との距離が近いので、知らない人同士で会話が弾むことも。テイクアウトも可能です。

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▲1階フロアのロゴもスタイリッシュ

有名な大須商店街は、大通りを渡って目と鼻の先。とはいえ、コーヒーとビール、そしてこのお店が好きで通ってくれるお客さんのため、流行が目まぐるしく変わる大須側にはあえて店を置かなかったのもこだわり。

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▲階段を上ると2階と3階にも席がある。各階の雰囲気もそれぞれ違います

2階にはベルベット調のカーテンや椅子、天井から金属パイプで吊るされたテーブルなどユニークな雰囲気。3階にはオーナーの鈴木康夫氏が、海外で愛用していた家具も置かれます。

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▲コーヒー界の異端児と言われるバリスタ兼オーナーの鈴木康夫氏。バリスタチャンピオンを多数輩出するデンマークで初の日本人バリスタとなり、北欧スタイルのコーヒーを提供しています

トランクコーヒーと言えば、2019年にボストンで開催されたバリスタのハンドドリップ技術を競う「WBC(ワールド・ブリュワーズ・カップ)」で、サポートした中国代表選手がチャンピオンを獲得。鈴木康夫氏自身が開発に携わった陶器のドリッパー「オリガミ」とSENSORY フレーバーカップを、世界的に有名にしたことでも知られます。

世界一のコーヒーと評される理由

名古屋は軟水で淹れる深煎りコーヒーの街。いっぽうトランクコーヒーは、北欧スタイルにこだわる浅煎りで、豆本来のフルーティな優しい酸味と雑味の残らないアフターテイストに優れたコーヒーを提供。さらにコーヒー豆は、同じ農家から採取された同一品種の豆“シングルオリジン”のみ。当然数種類の豆を配合する“ブレンド”がないのもトランクコーヒー流。普段日本で飲み馴れているものとは、まったくことなるコーヒーが味わえる。まさに“新しい発見”です。

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▲コーヒー豆を選ぶと、豆を挽く前に香りを嗅がせてもらえます。抽出方法もオリガミドリッパー(写真)、カリタウエーブ、エアロプレスの3種類から指定します

焙煎された豆はもちろん、水の硬度や温度、コーヒーの濃度など、すべて加味してそれぞれ最適な状態で提供されます。

「ORIGAMI(オリガミ)」のドリッパーは、岐阜県土岐市にある美濃焼のメーカー「K-ai(ケーアイ)」と共同開発。20個のリブ(縦溝)でお湯の抜けを良くし、湯を注ぐ速度と抜ける量の連動性を高めることで、バリスタの抽出技術が如実に現れる仕組みです。

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▲ドリップパックやこだわりのコーヒーグッズも販売

ORIGAMIという名前は、ドリッパーの形が折り紙を思わせることと、海外でも日本の折り紙が知られるようになり、覚えやすいことから鈴木氏が命名。2022年のWBCでもチャンピオンと3位の選手がORIGAMIの製品を使っています。棚の上に見える「アロマカップ」は、香りを愉しむワイングラスをヒントに、コーヒーの香りを閉じ込める形状です。どちらもカラバリが豊富で、トランク限定カラーもあります。

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▲壺のような「SENSORY フレーバーカップ」は、コーヒーを世界一美味しく飲むために考えられた形

SENSORY フレーバーカップはWBC 2019でチャンピオンになった中国代表が使用。販売する予定はなかったものの、世界中から問い合わせが殺到したため商品化したカップです。

コーヒーはカップの最も膨らんだ部分まで注がれ、スワーリングで香りがたち、コクも感じられます。持ち手がないのは、手の平でカップの温度を感じ、「熱過ぎるのでは」と身構えることなく適温のコーヒーの味に気持を集中させる狙い。さらに飲む際の首の角度からコーヒーが舌に当たる量が工夫され、最適な状態でコーヒーを飲めるカップです。

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▲今回いただいたのはコロンビア産の「ゲイシャ」。¥1,500で飲めるなんてめちゃめちゃリーズナブル

コロンビアにあるインマクラーダ農園最高ロットの「ゲイシャ」は、バリスタの大会でも使われる非常に希少で高品質な豆。抽出温度は70度ほどで、カップに注ぐと60度ほどの適温になります。柑橘系のさわやかな酸味は、温度と共にだんだん味が変化して、冷めても美味しくいただけます。飲み終えた後のアフターテイストも華やかな香りが残る驚きの味でした。

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▲夏季限定ですが、アイスコーヒー「NITRO COLD BREW(ナイトロ コールド ブリュー)」を飲めるのも貴重です

長時間かけて水出ししたコールド ブリュー(アイスコーヒー)を、ビールサーバーから注ぐ窒素(=NITRO)ガス入りのコーヒー「ナイトロ コールド ブリュー」。お店では窒素ガスにくわえ炭酸を注入。日本の氷の入ったアイスコーヒーとは全く違い、コーヒーとは思えないまろやかさです。

豆も時期や仕入れによって変わります。この日は“スパイスの女王”と言われるカルダモンをはじめ、ミントやレモングラスなどに漬け込んだコロンビア・モンテブランコ農園の「スパイスクイーン」。フルーティでスパイシーなテイストを楽しみました。

クラフトビールをさらに美味しく飲む

トランクコーヒー アンド クラフトビアでは、志賀高原ビールなど“生産者の顔がわかるビール”を厳選。作り手の想いを伝えることを大事にしていて、常に10社ほどのブリュワーとコミュニケーションをとっています。ベストのビールをそろえるため、提供するビールも早い頻度で変わります。

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▲夏はナイトロ コールド ブリューと、個性豊かな7種類(夏以外は8種類)のクラフトビールを用意。手書きのメニューボードは、売り切れると裏返しになります

この日のクラフトビールは、志賀高原ビールや、ちかごろ見かける機会が増えた三重県伊勢市の伊勢角屋麦酒、自ら育てた作物からビールを作る埼玉県の麦雑穀工房のほか、名古屋駅から徒歩10分ほどの街中に醸造所があるY.MARKET、デンマークのミッケラーなど、個性的な7種類がありました。

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▲それぞれのビールをベストな状態で提供

ビールによって適温やガス圧などベストな状態が違うため、お店の5度の冷蔵庫に合わせて、ビールごとにガス圧を調整しています。

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▲ビールに合わせて注ぎ方を変える

大手メーカーのラガービールは泡を作るのが基本ですが、ビールによってはストレスをかけずに注ぐため、泡を立てない注ぎ方をします。さらにスタウトビールには窒素が充填され、炭酸ガスよりも微細な泡で口当たりがクリーミ。ベストな状態でビールを出す。そんなこだわりが味に現れます。

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▲グラスは、 1/2パイント240mlと1パイント480ml、マース(1Lジョッキ)の3サイズ

この日は志賀高原ビールのへレス(左側)と伊勢角屋麦酒のHAZY IPAをチョイス。下面発酵のへレスはスッキリした味わいで、上面発酵のHAZY IPAはフルーティでホップ感が凄く感じられました。

世界一のコーヒーを名古屋で味わう。【トランクコーヒー アンド クラフトビア】で過ごす至福のひととき

▲天井にマウントされたダウンライトに注ぎたてのビールをかざす常連さん。まさに光り輝く“黄金の至福”

【TRUNK COFFEE & CRAFT BEER(トランクコーヒー アンド クラフトビア)】のほか、名古屋市内には高岳本店があり、10月22日にはTRUNK COFFEE LAB 東別院がオープン。世界で評価されたコーヒーだからこそ、旅の目的にする価値あり。これまでのコーヒー感が変わります。ぜひ訪ねてみてくださいね。<text&photo:湯川カオル子 予約・問:トランクコーヒー https://www.trunkcoffee.com/>

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