1. トップ
  2. はじめての体験で感じた、あたりまえの大切さ【 Creation Column by MARY 】

はじめての体験で感じた、あたりまえの大切さ【 Creation Column by MARY 】

  • 2022.10.14
  • 606 views

 

季節は変わってだいすきな秋がやってきて、
遠い昔のことにも思えるのですが、

セミが鳴き始めて夏めいてきた7月の初めごろ、
生まれて初めての入院&手術をしました。

ずっとお腹に違和感があった子宮筋腫の摘出手術。
少しこわい気持ちはあったけど、今後のことも
考えて、すっきりとしたかった。

はじめての体験で感じた、あたりまえの大切さ【 Creation Column by MARY 】
出典 FUDGE.jp

手術当日、手術室に入ると、それまでウッディでほっこりだった院内の雰囲気は
ガラリと変わり、急に水色のひんやりとした世界へ。

看護師さんたちの濃い青の手術着と女医さんのボルドー感ある
絶妙なピンクの手術着が目に入ってくる。

はじめての体験で感じた、あたりまえの大切さ【 Creation Column by MARY 】
出典 FUDGE.jp

室内はカーペンターズが流れ、
ヒノキのアロマが焚かれている。
手術室でもリラックスできるようにとの
病院の意向で、事前に選ばせてもらっていたものだ。
どちらも落ち着きそう・・・・という理由から選んだ。

冷たい空間にカーペンターズはとてもミスマッチだった…
でもなんだかこの違和感が面白いな。

 

そしてやさしい歌声を聞いているとなんだか
不安な気持ちが包まれるみたいで
せつないような、現実感がないような、
不思議な感覚。

はじめての体験で感じた、あたりまえの大切さ【 Creation Column by MARY 】
出典 FUDGE.jp

看護師さんたちが準備しながら
動いているその奥で脚立?か何か腰掛けに座って
女医さんが準備ができるのを待っている。

内診の時にはかけていなかった細い銀縁眼鏡を
した横顔がとても綺麗で、自身の手などを
見たりしている姿が忘れられない。

はじめての体験で感じた、あたりまえの大切さ【 Creation Column by MARY 】
出典 FUDGE.jp

手術台に横たわって、麻酔の注射を打ってもらい、酸素マスクを装着。
「深呼吸をして〜、、」と言われて、意識がぼんやりしてきて遠のいていく。
でも内心、まだちゃんと麻酔かかってないからまだ始めないでー!と思って
一瞬落ち、「はい、もう終わりましたよー」と、看護師さんの声。

はじめての体験で感じた、あたりまえの大切さ【 Creation Column by MARY 】
出典 FUDGE.jp

どうやらその一呼吸分くらいに感じられた時間で
1時間半が経過していたらしい。
全身麻酔。すさまじ。。

手術は無事成功。
腹腔鏡手術でカメラを見ながら繊細な手さばきをする(見てないけど)
お医者さんもすごいし、テキパキと動いてやるべきことを完璧にこなす
看護師さんたちもすごい。

 

職務を全うするってこういうことか。それも当たりまえのように淡々と。
かっこいいな。

身体はたいせつに、まっすぐにがんばりたいな、
という気持ちになる。

 

何が言いたかったのか、よくわからないけれど笑。
いつもとは違う体験が、視覚にも、心身にも
少なからず自分に染みわたっているなぁと
感じた日々なのでした。

 

 

text:岡崎 マリー

はじめての体験で感じた、あたりまえの大切さ【 Creation Column by MARY 】
出典 FUDGE.jp

イラストレーター。 にじみを活かした水彩画を中心に油絵、ペン画でも制作。
雑誌・広告・各種ショップのアートワークを担当するほか、個展、グループ展、イベント参加もしている。

Instagram / WEB

 

 

元記事で読む
の記事をもっとみる