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大ヒット映画『7番房の奇跡』のインドネシアリメイクが現地で大ヒット、その裏にあった戦略とは?

  • 2022.10.12

2013年に韓国最大のヒットを記録し、1280万の観客を動員した映画『7番房の奇跡』がインドネシアでリメイクされ、去る9月8日に現地で公開された。

公開と同時にボックスオフィス1位獲得はもちろん、1カ月後には566万6827人の観客を動員し、1334万ドル(USドル、約19億5000万円)の興行収益を上げている。これは韓国関連映画としては過去最高の興行成績で、2022年のインドネシア公開映画としては3位、歴代ボックスオフィス5位に名を連ねている。

ジャカルタ国際映画祭を開催するなど、カルチャーに対する需要増加で映画産業の成長可能性が高い国として注目されるインドネシアは現在、年間の観客動員数が5000万人以上に達し、世界17番目の映画市場を形成している。

伝統的にスリラー映画の人気が高いインドネシアだが、今回の『7番房の奇跡』リメイクのようなコメディ作品のヒットは異例だ。

インドネシアの配給会社PT FALCONは「インドネシアの劇場街に笑いと涙を吹き込んでくれた『7番房の奇跡』と仕事ができて光栄だ。本作が今年2回目、歴代3回目のボックスオフィス順位を更新することを期待する」と感想を明らかにした。

このような異例のヒットの背景には、現地の特性を考慮した韓流コンテンツのセールス戦略があるという。

インドネシアが原作ではなくリメイクを公開したワケ

 

原作を制作した韓国のコンテンツメディアグループNEWのグローバル版権流通事業系列会社コンテンツパンダは、インドネシアが“スクリーンクォーター制”(自国映画産業の保護のため、国内で製作された映画の上映日数やスクリーン数などの最低基準を義務付けた制度)を通じて、輸入映画の上映比率を40%に制限するという点を考慮したという。

そのため『7番房の奇跡』の原作公開の代わりにリメイク版権を販売、自国映画として封切りしたあと、現地劇場売上の一定比率を配分する方式で韓流コンテンツIPの収益性を高めた。

(写真=NEW)『7番房の奇跡』インドネシアリメイク公開の様子

リメイク版権契約を担当したコンテンツパンダのイ・ジョンハ理事は、「映画業界およびグローバル動画配信サービス関係者も、インドネシア市場でのコメディ映画復活とともに韓流コンテンツIPの底力に注目している」とし、「800本以上のコンテンツを保有したNEWとコンテンツパンダのシナジーで、IPホルダーとしてのアイデンティティを強化する計画だ」と伝えた。

(記事提供=OSEN)

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