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夫の海外転勤で孤独な子育て環境に…「ママ友付き合いは面倒」という偏見を持った私が変わったきっかけ

  • 2022.10.8
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息子が1歳になったばかりのころ、夫が海外に転勤となりました。私と子どもも数カ月遅れで夫が待つA国へ出発。夫は激務で頼ることができず、海外で孤独な日々が続きました。精神的に追い込まれこのままではまずいと思い立ち、絶対にいらないと思っていたママ友付き合いを始めたことで生活が一変したのです。

現在妊娠・出産・子育てをする多くのママたちが直面している「孤育て(孤独な子育て)」。ベビーカレンダーでは、新型コロナウイルス流行により人と関わることができず、各家庭だけで子どもと向き合う子育てを強いられ、閉塞感や孤独感を抱えながら子育てをしている、今の子育ての実態を特集でご紹介します。

激務な夫とすれ違い、孤独な子育て

言葉もわからず知り合いもいないA国で、私が頼れるのは夫だけでした。しかし、日本で働いていた比ではないぐらい仕事が忙しく、プレッシャーもあり、夫はいつもピリピリして常に何かに追われているような状態でした。

1歳の息子は慣れない環境で激しい夜泣きが続き、よく眠れなかったせいで日中もグズグズ。後追いも拍車がかかり、いつも家中に息子の泣き声が響きわたるように。誰にも頼ることができず言葉も通じない海外で、夫婦関係も子育てもうまくいかず、本当にどうしたらいいのかわからなくなっていました。

それでもママ友は作りたくない理由

精神的に追い詰められ夫に相談したところ、「本当に申し訳ないと思っているけど、どうしても仕事が忙しくて何もしてあげられない。ごめん……。ママ友とか外で友だちを作ってみたらいいんじゃない」と提案されました。私は人付き合いが苦手で、特にママ友は面倒くさいという偏見がありました。どんなに孤独でもママ友は作りたくないと思っていたのです。

しかし、ある日公園で遊んでいると、同じマンションの日本人の方が急に私たち親子に話しかけてきてくれたのです。話しかけてきてくれた方も子どもがいて、「長くA国に住んでいるから、困ったことがあれば何でも聞いてね」といろいろと気にかけてくれました。

初めて話したにもかかわらず、あまりにもやさしく親身になってくれる姿勢に、最初は裏があるのではないかと疑ってしまいました。しかし、話しているうちに本心であるということがわかり、そのうちママ友と呼べるくらいの仲になっていったのです。

意を決して子育てサークルにも参加!

ママ友から他のママ友を紹介してもらい、そのママ友から子育てサークルを紹介され、ママ友の和はどんどん広がっていきました。現在は、日本人ママとその子どもが集まる子育てサークルで役員をするまで交流が増えたのです。

夫の愚痴や深刻な悩みを打ち明けるほどの仲ではありませんが、ネットで調べても絶対にわからない現地の情報をサークルの先輩ママ友から教えてもらったり、たまにあるランチ会で気分転換できたり、習い事や趣味を見つけて楽しんでいるママ友を見て励まされたりしています。毛嫌いしてきたママ友付き合いですが、今ではママ友のおかげで、“孤育て”が少しラクになったのです。

当初は参加したくなかった子育てサークルでしたが、今はあのとき話かけてきてくれたママ友に感謝し、あのとき意を決して他人と関わろうとしてよかったと思っています。正直、現在も海外での子育ては孤独を感じることがあります。しかし、せっかく貴重な経験ができている今を楽しもうと、ママ友のおかげで前向きになることができました。


著者:米久 熊代

1歳児男児の母。人材会社や人事の仕事を経験し、夫の転勤を機に退職。現在はフリーランスとして前職関係の仕事とライターをしながら、プレママ・新米ママ向けブログを運営中。

ベビーカレンダー編集部

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