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民族衣装は着てなんぼ!ライター・地主恵亮が語る、博物館の試着コーナーの奥深さ

  • 2022.10.7
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福井〈越廼ふるさと資料館〉を訪れるライターの地主恵亮

一部の博物館では出口付近にその館で扱っている時代や民族の衣服を模した試着コーナーを設けてある。これを着るのが楽しい。恥ずかしい、という声も聞こえてきそうだけれど、衣服は着ないとわからない。着心地も重要だし、機能性も気になる。

それらを理解することで、初めて博物館を堪能し、歴史や文化を理解したと言える。洋服を買いに行った時に試着するように、博物館でもバンバンに、良かったら買おうかしら、くらいの勢いで着ていくことが大切だ。何より当時の人の気持ちもわかり、純粋に楽しい。

博物館に行く時も服を着るように、いつの時代の人々も基本的には衣服を身に着け生活してきた。当時の人々が知恵を絞り、より快適に過ごせるように、雪や風を避けるためのギミックがあったりなど、着ることでその有効性なども実感できる。最大の魅力は、似合ってるやん、当時ならモテたんちゃう?という現代では持つことのできなかった謎の自信を持てることだ。

北海道〈モヨロ貝塚館〉を訪れるライターの地主恵亮
オホーツク海に注ぐ網走川河口で約1,300年前に暮らした人々の格好。モヨロ貝塚館。
北海道〈博物館網走監獄〉館内
現存する日本最古の刑務所といえば網走監獄。逃げた時に目立つように服はオレンジ色。博物館網走監獄。
北海道〈北海道立北方民族博物館〉を訪れるライターの地主恵亮
アイヌの衣装はもちろん、複数の民族の衣装を着ることができる。北海道立北方民族博物館。
北海道〈北海道立北方民族博物館〉を訪れるライターの地主恵亮
アイヌの衣装はもちろん、複数の民族の衣装を着ることができる。北海道立北方民族博物館。
福井〈越廼ふるさと資料館〉を訪れるライターの地主恵亮
福井県の越廼地区の明治〜昭和期の街並みも再現され、そこで試着できるので当時の人になった気分に。越廼ふるさと資料館。
鹿児島〈鹿児島市立ふるさと考古歴史館〉を訪れるライターの地主恵亮
衣装を着たまま野外の竪穴式住居に行けるので、タイムスリップしたような満足感がある。鹿児島市立ふるさと考古歴史館。
青森〈八戸市水産科学館マリエント〉を訪れるライターの地主恵亮
ウミネコの巨大な卵に入ることでヒナの気持ちを少しだけ理解できた気がする。八戸市水産科学館マリエント。

profile

地主恵亮(ライター、映像制作)

じぬし・けいすけ/「デイリーポータルZ」などのWebメディアで執筆を行う。博物館は着て100%堪能する派。

twitter:@hitorimono

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