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世界からお届け!SDGs通信 ミラノ編。障害のある学生へ手厚い援助

  • 2022.9.29
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世界からお届け!SDGs通信 ミラノ編

ミラノを州都とするロンバルディア州が障害のある学生へ手厚い援助

ミラノを管轄するロンバルディア州は、他州と比較すると、視聴覚障害者への支援が格段に手厚いことで知られている。視覚障害のある学生が平等に就学できる体制を整えるため、財政支援の年間予算を約15億円に設定し、学生一人に対し最大年間7400ユーロの費用を捻出。ハード・ソフト面ともにサポート体制を強化しています。

具体的には、校内のバリアフリー、通学に必要な送迎車の手配をはじめ、学校内における食事や生活のサポートスタッフを配置。教育面では「自律性のある個々のコミュニュケーションが図れること」が目標。 個々の学生の身体的状況に合わせて、学習方法を調整するサポート教師と、精神面を支えるコミュニケーションアシスタント(週3〜11時間、1時間につき21ユーロの費用が目安)の2層構造で、学習および心のケアの充足ができるよう、個別に対応する。

経済的に困難な状況にある学生への支援策も実施されており、教科書、技術機器、教育ツールの購入費の支給や、成績優秀者への奨学金制度も。21歳までの学生に対し、年間200〜500ユーロが教材費用として捻出される。いずれの支援も公募制で、居住する自治体による審査により援助の可否と個人別の予算が決定される。

視覚障害者の通学に必要な送迎車
視覚障害者の通学に必要な送迎車も配備。
障害のある学生への援助教材
教材費購入の補助は200ユーロから。

profile

佐々木志保

ささき・しほ/コーディネーター。日本の旅行会社にて7年間勤務し、ツアー企画等を担当。2005年に渡伊しミラノの出版社に入社。現在はフリーランスでコーディネーター兼通訳として活動。

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