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女性の老後資金に潜む「2大リスク」とは?老後破産しないための対策も解説

  • 2022.9.25

老後のお金について不安を抱える人は多いのではないでしょうか。特に女性は、男性よりも気を付けておきたい2大リスクが存在します。老後の暮らしをおびやかすリスクとは何なのか、どうすれば老後破産のような事態に陥らずに済むのか解説します。

■女性の老後のお金、2大リスクとは?

女性が老後のお金について考えるとき、意識しておきたいのが次のような点です。

●リスク1.年金が少ないかも

年金がいくらもらえるのかは、人によって違います。国の統計によれば、会社員として働いて厚生年金と国民年金に加入していた人の老齢年金の平均月額は約14万6,000円です。

ただ同統計では、65歳以上の男性が受け取っている平均年金月額は約17万円ですが、65歳以上の女性だと約11万円となっていて、1ヵ月あたり6万円も差があります。

(参照:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」)

厚生年金は基本的に、現役時代の収入が多いほどもらえる年金も多くなります。女性は平均年収が男性より低いため、それが年金の差にもつながっています。さらに年金と同じく老後の家計の支えとなる退職金も、女性のほうが少ない傾向があります。

ずっと専業主婦だった人や自営業・フリーランスとして働いていた人は、国民年金しかもらえない可能性もあります。その場合、年金は多くても月6万5,000円ほどになるでしょう。独身もしくは離婚予定だと、自身の年金だけでは暮らしていけない可能性が上がるため特に要注意です。

●リスク2.長生きするかも

2020年に厚生労働省が公表した簡易生命表によれば、日本では男性の平均寿命は81.64歳、女性は87.74歳となっています。平均寿命は年々延びていて、女性のほうが長生きする傾向があります。

長生きは悪いことではありません。ただ、長生きすればするほど老後生活に必要な金額は増加していきます。仮に65歳で定年退職して90歳まで25年間、月15万円で生活するなら、15万円×12ヵ月×25年=4,500万円かかる計算です。

また、一般的に長生きするほど病気のリスクは上がるため、どこかのタイミングで入院や手術が必要になったり介護状態になったりするかもしれませんし、夫に先立たれて1人暮らしになるかもしれません。そうなれば、心身だけでなく金銭的にも大きなダメージを被ってしまうことも。

■老後破産しないために今できる対策

老後のお金に困らないようにするには、上記のようなリスクを理解したうえで、できれば早いうちから備えておくのが得策です。

●対策1.自分や配偶者が受け取れる年金・退職金の金額の目安を知っておく

まずは老後のお金が足りそうなのか、足りないならあといくらくらい必要なのか、現状とざっくりと確認するところから始めてみましょう。年金は年金事務所に問い合わせれば教えてもらえますし、退職金は勤務先の就業規則などに支給のルールが記載されているはずです。

●対策2.貯蓄を進める(つみたてNISAやiDeCoの活用も検討)

年金や退職金が足りなさそうなら、足りない分は自力でなんとか補いましょう。40歳から60歳まで20年間毎月3万円ずつ貯金すれば、720万円確保できます。さらに、もし同じ期間で同金額ずつ投資して年3%で運用できれば、1,000万円近くまで増える計算です。

つみたてNISAやiDeCoのような投資に役立つ税制優遇制度の活用なども検討して、少しずつ資金準備を進めてみてはいかがでしょうか。

●対策3.老後も働ける気力・体力・スキルを身に付けておく

「老後も働く」という方法は過酷に見えるかもしれませんが、老後の家計を安定させるうえで非常に効果があり確実性が高い方法と言えます。65歳から75歳まで月5万円分だけでも働けば、5万円×12ヵ月×10年=600万円の足しになります。

老後も無理なく楽しく働き続けられるよう、気力・体力・スキルを磨いていくのも選択肢の1つです。

■できることから始めてみよう

老後のお金を考えるときは「長生きした場合に必要になる費用」や「もらえる年金・退職金」について意識しておきたいところです。女性なら特に、年金の少なさや長生きがリスクになりかねません。

悲観的になってしまうかもしれませんが、対策はあります。今できることから、少しずつでも取り組んでみてはいかがでしょうか。

文・馬場愛梨(ばばえりFP事務所 代表)
自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強!銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。AFP資格保有。

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