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【吉高由里子】ずっと壁。だから進むしかない

  • 2022.9.22
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直感を信じて、まずは飛び込む

20代前半ぐらいまでは、もっと感情がむき出しだったと思います。学生時代の写真なんて、見せられないぐらい気が強そうだし(笑)。野望的なものがあったし、貪欲さもあって尖っていたはず。

でも、ああいう世界を見てみたかったけど、こっちの方向性の自分のほうが好き、みたいに少しずつ自分の好きの方向性が変わってきて、その時々で、ちょっとしたクトルの違いを察知して軌道修正をしてきたから、今の私があるのかな、と。

私にとって、“違うかも”と感じる瞬間の直感や嗅覚は、とても大事。出会う人たちが変わるくらい大きなことだからこそ、自分とずっと一緒に歩んできた自分の感覚を信じてあげなくてはと思います。やりたいことができる環境にいられることは、奇跡。

だからこそ、やらないで後悔するより、やって反省するほうがいい。失敗を恐れず、わかったふりをするほうが恥ずかしいと思うから、わからないことは恥ずかしがらず聞く。

たとえ失敗したとしても、強くなれるし、誰かに教えられることも増える。そして教えると、また改めて学ぶこともある。いい循環だなと思います。

ずっと壁。だから進むしかない

余裕があるように見られているとしたら、それは背伸びをしようって気持ちがないからかも。お仕事の壁は……、ずっとあります。でも、戻れない(笑)。まるでゲームのスクロール画面みたいにどんどん前に押し出される感じで、じゃあ、Bダッシュで進むしかないよねって。

ひとつのプロジェクトがスタートして、終わりがあるから、邁進できる。そして終わったら、自分にご褒美をあげて、お休みをとって、次のお仕事が決まっていたら備える。私にとってはこの備える期間が一番ナーバスだけど、この緩急が苦しいということではなくて、人間に生まれたからこその醍醐味というか。自分の中に染みついて、情緒になっていく気がしています。

【INFORMATION】

吉高由里子さん出演舞台『クランク・イン!』

吉高由里子さん出演舞台『クランク・イン!』

ある新人女優の死をめぐる映画監督と女優たちの愛憎と葛藤を描いた悲喜劇。強烈な存在感を放つ女優ジュンを、6年ぶりの舞台出演となる吉高さんが演じる。本多劇場にて10/7〜10/30公演。静岡、大阪、愛知公演もあり。

吉高由里子さん

吉高由里子/YURIKO YOSHITAKA
1988年7月22日生まれ。東京都出身。女優。2008年映画『蛇にピアス』主人公役で、「第32回日本アカデミー賞」新人俳優賞、「第51回ブルーリボン賞」新人賞をダブル受賞。その後も数々の話題作で主役を務め、印象に残る演技で魅了。10月は舞台『クランク・イン!』に出演。23年1月からは主演する火曜ドラマ『星降る夜に』(テレビ朝日)がスタート。2024年のNHK大河ドラマ『光る君へ』の主演も決定。

撮影/伊藤彰紀(aosora/人物) スタイリング/岡本純子 ヘア/中村潤 メイク/伊藤礼子 取材・文/楢崎裕美

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