【ゲイと女の5点恋愛術】ISSUE2：マッチングアプリで出会い、真面目な恋愛に育てる方法

ネオおばさん世代のための恋愛相談保健室

人気Podcast番組「ゲイと女の5点ラジオ」パーソナリティーのしょうちゃん（ゲイ）とヴァジャ（女）による出張恋愛保健室がオープン！

妻でも母でもなく、ターゲットとされる雑誌もない。属性していない私たち“ネオおばさん”が、自意識をこじらせながらも、偏見と妄想のなかに笑いと正論を交えて、同世代の皆さんの恋愛のお悩みに誠心誠意、お答えします。5点の私たちなので、ご容赦ください。

お悩み:マッチングアプリの実態は!?

5点ネーム：THE 絶望さん「34歳・独身・彼氏いない歴＝コロナ禍歴のTHE ネオおばさんです。そろそろ彼氏がほしいのですが、女性中心の職場のため出会いがほぼゼロなので、試しにYouTubeの広告でよく見かける某有名マッチングアプリを始めてみました。しかし、メッセージを送ってくるのは明らかに遊び目的の男ばかりでなえています。アプリでまともな恋愛をするのは無理ゲーなのでしょうか？」

しょうちゃん：婚活って就職活動と一緒だよね。御社が第一志望です！とかみんなに宣言しておきながら、大手も中小もベンチャーも同時進行で受けて、最終的に行きたい会社を自分で選ぶじゃん。マッチングアプリのプロフィールは履歴書なわけ。マッチングしたら（書類選考通過）、3回くらい会いに行ってお互い腹の探り合いをして（面接）、最終的にお付き合いするかどうか決める（内定ゲット）。

ヴァジャ：アプリも結婚相談所も両方使ったことがあるけど、男と女では、自己紹介欄で重要視される項目がぜんぜん違うの。恋愛・婚活市場で勝ち上がるための「3大要素」って、女は顔・年齢・体で、男は最終学歴・勤務先・年収。つまり金よ。

しょうちゃん：世知辛すぎる……（笑）。でも真剣に恋愛成就というゴールを目指すなら、まずは大勢による書類選考をパスしなくちゃね。昔から、ゲイ界隈の恋愛にはマッチングアプリが絶対に欠かせないの。普段の生活や街中で出会うチャンスなんてほぼ ゼロに近いから、パソコン通信や掲示板しかない時代から、出会いを求めて“ネットの海”を泳ぎ倒している我々は百戦錬磨なんです。

“アプリの神”に聞いた！ 選ばれるための必勝法とは？

しょうちゃん：ここでゲイ界隈に君臨する通称“アプリの神”に教えていただいた、出会い獲得必勝法を特別に公開しちゃいます。有意義な出会いにするためにはまず、3つのメソッドを駆使して、たくさんの人にリアクションをもらうことがマスト。恋愛に発展する可能性を秘めた分母を増やすイメージです。

【重要事項】1、プロフィール文は、減点を避けてシンプルに2、プロフィール文は、餌まきと心得よ3、プロフィール写真で“オリジナルデッキ”を組め

※詳しくは、Podcast「ゲイと女の5点ラジオ」#114：ゲイと女と「婚活＝就活」【アプリの神からの指南書】を聞いてくださいね」

ヴァジャ：解説しましょう！ 1は、長々と書いても誰も読まないし、短すぎても何も伝わらないから、2〜3行くらいがベスト。ただし減点事項には注意。例えば「お気軽にご連絡ください」なんて書いてあってもまるでカスタマーセンターだし、「使い方よくわかってないけどよろしく」なんていうのも「こんな簡単なアプリも使いこなせないで何の仕事ができるの？」って思いません？ 何の意味もないの。

しょうちゃん：2は、自分をよく見せようと思って、高尚な趣味やステータスの高さを書き並べても、逆にビビられてしまいます。自分の行動エリアや親しみやすそうな趣味を交えながら、読む人がとっつきやすいプロフ文にして、メッセージ送信や初回デートに誘うといった最初のハードルを下げてあげましょう。

ヴァジャ：ただし、いいなと思った相手にメッセージを送る側にも注意が必要。とくに女性は「お名前は？」「お仕事は何をされているんですか？」「どこに住んでいるんですか？」の3点を聞かれがちだけど、知らない人にはまだ言いたくないよね。まずはアプリに登録している名前や内容に触れながら、少しずつお互いの手の内を明かしていくのが安全。そもそも結婚前提に出会うっていう婚活自体が不自然なことなんだから、慎重になることも忘れないで。

しょうちゃん：プロフ文でハードルを下げる分、3枚の写真による自己PRはとても大事。例えば3枚登録できるとしたら、一番写りのいい写真（かわいい私）・友人に囲まれている写真（友達の多い私）・趣味に打ち込んでいる写真（プライベートが充実している私）……など、自分のさまざまな側面を見せられるよう工夫します。プロフ写真であなただけの“オリジナルデッキ”を組むんです。

ヴァジャ：女性の場合、誘いやすさと、ナメてかかれないムードの2点を両立させた写真を載せるのがコツかな。過去に私がアプリでいちばん反応が良かった写真は、六本木のクラフトビール屋さんで撮った、「イエーイ！」ってビールジョッキを掲げた明るい笑顔の写真。“ビールをジョッキで飲める気さくな女”と、“クラフトビールというちょっとしたおしゃれムード”の両方がアピールできたみたい。アプリ界隈にはびこる“ヤリモク男”は一人も寄ってこなかったよ。

しょうちゃん：写真加工技術がめちゃくちゃ発達しているから、アプリでも婚活でも、自分的にMAX以上盛れている写真を載せて、普段の自分よりちょっとでもよく見せたい願望ってあるじゃん？ ちょっと背伸びをするくらいならいいけれど、盛りすぎてぜんぜん違う他人になりきるのは絶対にダメ！ 相手にとってはただのうそつきだし、恋を進める段階で必ず失敗しちゃうから。

ヴァジャ：経験上、背伸びしないで自分らしさをそのまま出したほうがうまくいったな。出会いのない日常にたくさんのチャンスを与えてくれる点でアプリを利用するメリットは大きい。ただ、素性のわからない多くのユーザーが同時にたくさんの人と交流する場だから、遊び感覚の人やうそをついている人が大勢潜んでいるのも事実。自分も相手も傷つくリスクを自覚した上で臨んでほしいです。最初から心構えをしていたら、何か問題が発生したときも「まあ、こういうものだしね」と、傷が浅くてすむから。

1 人めがダメでもあきらめずに 100 本ノック

しょうちゃん：最初から1人にターゲットを絞らず、「いいな」と思える人を3〜4人見つけておくこともいい恋愛に育てるコツ。まいた種が一つしかない場合、それが芽を出さなかったらそこで終わりじゃん？ あらかじめ数個まいておいて、有望株が育ってきたら、適度なタイミングで間引けばいい。どの花が咲くかどうかわからないのに、他の芽を最初からぜんぶ摘んじゃうのはもったいない！

ヴァジャ：結婚相談所では、数人と同時進行でデートしてお互いを探り合うことを“仮交際”と呼んでいて、推奨されるんですよ。もちろん、体の関係・お泊まりデート・ほかの相手との進行状況を探るのは禁止っていうルールを守りながらね。私はこの謎の文化が嫌だったけれど。

しょうちゃん：私の場合、彼氏が欲しくなったら1週間で5〜6人は会うようにしていて、それを3カ月とか続けるの。100人と会って全員クズだったら“アプリはクズ”って断言できると思うんだけれど、経験上、そのなかで明らかにおかしい人って3割くらい。

ヴァジャ：むしろ「アプリで100人と会うぞ！」 って目標を立てて、27人目くらいでいい人が見つかるといいよね。万が一その人がダメでも、そこから先の人脈を掘り下げるっていう可能性も広がるし。

しょうちゃん：1人や数人会っただけでアプリの価値を決めつけず、まずは100人と会ってみてから良しあしを判断してほしいですね。

恋人を探す方法の一つとして、今や主流とされるマッチングアプリ。運命の相手に出会うために、意識するべきポイントを紹介しましたがいかがでしたか？ 今回紹介した3つのメソッドを活用して、すてきな出会いを見つけてね！

人気ポッドキャスターがネオおばさん世代の恋のお悩みを一緒に考える恋愛コラム連載「ゲイと女の5点（でも愛されるための）恋愛術」、次回の更新は9月28日（水）の予定です。お楽しみに！

（@okishimagazine）