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胎児に感染することも? 妊婦が注意すべき「サイトメガロウイルス」とは

  • 2015.10.23
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【ママからのご相談】

先月、初めての赤ちゃんを妊娠していることが分かりました。私自身が35歳で、高齢出産です。そのことで赤ちゃんに何かあったらと不安に思い、調べていると“サイトメガロウイルス”という言葉を見つけました。 妊婦には検査の必要があるらしいのですが、行った産婦人科では何も言われませんでした。友人に聞いても、検査してない場合がほとんどでした。この検査、しておくべきなのでしょうか。

●A. 検査しておくべきだと思います。

ご相談ありがとうございます。ママライターのマフィーです。

まずは、ご懐妊おめでとうございます。ぜひ楽しいマタニティライフを送ってくださいね。

さて、“サイトメガロウイルス”ですが、私が出産したときは何も検査をしていません。病院から何か言われることもありませんでしたし、私がその言葉を知ることもありませんでした。ただ、知っていれば確実に検査をしてもらっていたと思います。知れば知るほど、怖いと思うからです。

では、サイトメガロウイルスとはいったいどんなものなのでしょうか。

●“サイトメガロウイルス”とはなにか

サイトメガロウイルスは、古くからあるウイルスで世界中のいたるところにあると言われています。ありふれたウイルスなので、日本では成人の半数以上がすでに感染しており、免疫を持っているほど。大人でも子どもでも、健康であれば感染しても問題なく、症状が出ることもほとんどありません。

しかし、妊婦が初めて感染した場合や免疫力が著しく低下してしまったとき、胎児へ感染してしまう場合があります。

【胎児へ感染してしまった場合】

・流産、死産

・脳障害

・聴力障害

などが生じる恐れがあります。

現在、年間でおよそ1,000人の子どもが、このウイルスで障害を起こしていると言われており、この15年間で約2倍になっているという調査結果もあるほどです。

しかも、サイトメガロウイルスの感染経路はとてもありふれた行為からという場合が多いんですね。サイトメガロウイルスは唾液や尿、体液などを通じて感染するので、上の子から感染した妊婦が多いと言われています。ご相談者様の場合だと、例えばご友人のお子様。一緒にご飯を食べたり、子どものなめたおもちゃを触ったり、ささいなことで感染する危険性があります。

こんなに感染しやすく、障害を起こす危険性のあるウイルスの検査を、なぜしていない妊婦が多いのでしょうか。

●検査の現状と予防方法

サイトメガロウイルスについて、妊婦や新生児への対応マニュアルを厚生労働省研究班がまとめて全国の産科医に配布したと報じられたのが、2014年12月16日。これ以前は、妊婦健診で抗体の有無を調べる検査はほとんど行われておらず、妊婦の希望や胎児の発育不良で検査することがほとんどでした。

サイトメガロウイルスの抗体検査を実施している施設は、全国で4.5%だということです。私を含め、多くの妊婦が、「知らなかった」というのが事実だと思います。

第2子以降を妊娠している方のほうが感染しやすいと言われていますが、抗体を持っているかどうか、検査を依頼してみてもいいのではないでしょうか。その上で、

・こまめな手洗いをこころがける

・子どもと接する場合でも、食べ物や飲み物、スプーンなどの食器を共有しない

など、予防できる方法を意識してみてください。

●安心して送れる妊婦生活を

妊娠中は、赤ちゃんのためにいろいろなことが気になってしまいますよね。病院でどこまで聞いていいのか、どこまで相談したらいいのか、迷うこともあると思います。とはいえ、例えば私が妊娠中にサイトメガロウイルスに感染していたらきっと、知らなかったことも知ろうとしなかったことも、とても悔やむと思います。

妊娠中の後悔は、取り返しのつ付かないことになりかねないので、不安なことはなんでも聞いて相談するほうがいいです。安心して妊婦生活を送れるといいですね。

【参考リンク】

・サイトメガロウイルス | 先天性トキソプラズマ&サイトメガロウイルス感染症 患者会

●ライター/マフィー(ママライター)

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