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「全部なかったんだ…」自分の愚かさに涙を流す夫。自己中だったこれまでの言動を後悔して

  • 2022.9.7

仕事と自分にしか興味がない夫。日頃から娘のことに無関心な夫に、妻は不満が募っていた。そして夫が娘の1歳の誕生日を忘れて飲み会へ行ったその日、妻は家を出て離婚を決意した。

妻の実家へ行って話し合おうとしたけれど、夜遅くに突然訪問したのもあって、家には泊めてもらえなかった。マンガ喫茶に入り、狭い部屋の中、夫はゴロンと寝ころんで、これまでのことを思い返した。

妻から「娘に関心がない」と言われるまで、自分が娘を見ていないなんて、考えてもみなかった。知り合いのママさんに「結ちゃんの話が全然出てこない」と指摘された時も、そんなはずはないとスルーしていた。

でも実際、久しぶりに会った娘は思っていたよりもずっと小さくて、足もまだおぼつかない。

「俺、本当に結のこと、何も見てなかったんだ……!」

想像していた娘の姿と、実際に会った娘があまりにも違っていて、自分がいかに娘を見ていなかったかを思い知り、ショックを受けた。

結と向き合えていた?夫の答えは……

「雪穂に嫌われたくない」

「俺はちゃんとやっている」

そんな風に自分への評価を気にして、結のことを何も見ていなかった。結のお世話をしていたのは、「自分のため」だった。

雪穂の顔色や体裁ばかり気にして、機嫌をとるための道具にしていたんだ……!

「せめて誕生日くらい、結に関心を向けてほしかった……!」

「結の成長を一緒に噛みしめたかった……」

妻の言葉を思い出し、胸が苦しくなる。

結が生まれてから1年間、俺は今まで仕事終わりに結の様子を聞いたことも、発達を気にかけたことも……全部なかったんだ。

大切なはずの家族。なのに、自分のことしか考えていなくて、今までずっと向き合っていなかった。自分は「育児もやっている」と思い込んでいた。でも、結のこと、全然わかってない……。

自分自身にショックを受け、一人涙を流す夫。後悔のあと、夫が思うこととは?


著者:マンガ家・イラストレーター ちなきち

ベビーカレンダー編集部

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