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便秘が悪化するカモ!? 排せつトラブルを招く「温水洗浄便座症候群」とは

  • 2015.10.22

【男性からのご相談】

海外に転勤が決まりました。とてもやりがいのある仕事なので楽しみです。しかし、恥ずかしい話ですが、トイレの温水洗浄がない環境に一番の不安を感じています。排便後だけでなく、排便の前にも温水洗浄を使わないと出ないのです。 何かいい方法はないでしょうか?

●A. 増加する温水洗浄便座症候群に要注意!

こんにちは。健康管理士のSAYURIです。ご相談ありがとうございます。

便座は温かいのが当たり前、排せつ後のシャワー機能や乾燥から、便座の自動開閉まで、日本のトイレは本当に衛生的で便利ですね。しかし、その便利さから、本来の目的とは違った使い方をして、体の本来の機能が低下してしまっている人が増えています。

今回は、腸内環境をメインとした測定から生活習慣の改善指導を長年実施しているNPO法人予防医療推進協会会長の三浦芳治氏にお話を伺いました。

●温水洗浄便座は便秘を悪化させる!?

三浦会長によると、温水洗浄便座を排せつ前に使用し、肛門周辺を刺激することで便秘が解消されたという人が増えた一方、温水洗浄便座がないと排便ができないという『温水洗浄便座症候群』と呼ばれる人が増えているとのこと。

本来、温水洗浄便座は排せつ後の汚れを落とす目的で作られたもの。便秘を解消するために使うものではありません。人の体は便が直腸にたまると自然に便意を催して、自らの意思で排せつするものです。温水洗浄便座の刺激がないと排せつできないという方は、むしろ便秘が悪化していると言えるのです。

●温水洗浄便座の使いすぎで皮膚炎に!?

同氏によると、温水洗浄便座を必要以上に長く使用すると、肛門に必要な常在菌や粘液まで洗い流してしまうため、発しんや皮膚炎、潰瘍(かいよう)ができる可能性があります。そうなると、旅行などで数日温水洗浄便座が使えなかっただけで、雑菌による炎症を起こしたり、痔(じ)になったりすることさえあるといいます。

●少しずつトレーニングをして、自然な排せつができるように

温水洗浄便座症候群の改善には、やはり食物繊維や発酵食品を取るといった食事の見直しや、排せつ前の温水洗浄便座の使用時間を徐々に短くしたり、水圧や水温を低くするところから始め、最終的には自力で排せつができるようにしておくことが大切です。ただでさえ環境が変わることで、ストレス性の便秘や食生活の変化での便秘のリスクも高くなるので、早めに自分の腸の働きを正常に戻しておきましょう。

●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)

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