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母親から「愛されず」「傷つけられた」「理解されず」経験が影響?女性2000人に聞く“母親との関係”のリアル

  • 2022.9.1
「母親との関係性」が対人関係に影響?
「母親との関係性」が対人関係に影響?

コンサルティングやネットサービスを手掛けるserendipity(セレンディピティ、東京都渋谷区)が、2022年8月に行った「人間関係の悩みと母親との関係性」に関する調査結果を発表しました。

「人間関係が面倒くさい」6割超

調査は、全国の25〜55歳の女性を対象に、インターネットリサーチで実施。2000人から有効回答を得たものです。

まず、「人間関係の悩みはあるか」について聞いたところ、「よくある」が24.1%、「時々ある」が26.1%、「たまにある」が26.0%となり、全体で76.2%が「ある」と回答しました。一方で、「ほとんどない」は14.7%、「全くない」は9.3%でした。実に7割以上の女性が、人間関係の悩みを持っているようです。

「悩みがある」と回答した人に「自分に当てはまることは何か」を聞くと、「人間関係が面倒くさいと思う」(62.0%)が最多に。次いで、「人とコミュニケーションを取ることが苦手(独りぼっちになりがち)」(39.1%)、「人の目が気になる」(38.1%)と続きました。

また、全員に「子どもの頃の母親に当てはまることはあるか」を聞いてみると、「悩みあり」の59.6%、「悩みなし」の29.6%が何らかに当てはまり、「母親は自分を理解してくれなかった」(あり:21.1%、なし:7.5%)、「母親はマイナス(ネガティブ)なことばかり言っていた」(あり:20.1%、なし:7.3%)、「両親が不仲だった」(あり:19.4%、なし:7.3%)などの回答にも、悩みのあり・なしで該当者の割合に差が見られるという結果に。

「母親との現在の関係」については、「母親とはよい関係」(あり:38.7%、なし:53.9%)が最多となりましたが、この質問も悩みの有無で結果に差が見られるという結果に。「母親は自分の価値観を押し付けてくる」(あり:17.6%、なし:4.6%)、「母親に対して苦手意識がある」(あり:15.0%、なし:5.4%)などが顕著でした。

調査の結果、母親との関係が現在よくない人や過去に母親から心を傷つけられた経験がある人の方が、そのような経験がない人に比べ、大人になってから対人関係の悩みを抱える可能性が2~3倍高いことが分かりました。

母親との関係が「人間関係のパターン」の基礎に?

調査結果を受けて、親子関係心理学の専門家である三凛さとしさんは、「人間関係の悩みは、母親との関係と相関関係にあるということ」「多くの家庭において、母親は子どもが幼少期に一番時間を過ごす肉親。そんな母親との関係が、その人にとってのあらゆる人間関係のパターンの基礎になるということは、心理学の世界では昔から指摘されてきた」とコメント。

その上で、「母親から十分に愛されている/愛されていたと感じることができない人は、その欠乏感を埋めるために依存的な態度になってしまったり、母親を相手に投影し『どうせ十分に愛されない』という信念から相手を疑ったりと、円満な人間関係を築く上で邪魔になる行動パターンが習慣化しがちです」と指摘しました。

また、母親との関係を再構築し、心理的な和解を促すための「3つのステップ」について、次のように紹介しています。

(1)今までの人生を振り返って、母親との関係の中で傷ついたこと、いまだに怒りや悲しみを感じる出来事をピックアップする(2)その経験からあなたが得られた恩恵や利益、メリットをたくさん見つける(3)あなたにとって許せない母親の言動。その言動とは正反対の言動も母親は何度もしていたことに「気付く」

三凛さんは「ぜひ今、対人関係や恋愛で悩みがある人は、母親との関係を見つめ直してみてください」とコメントを寄せています。

オトナンサー編集部

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