『ウ・ヨンウ』出演で話題沸騰！女優ハ・ユンギョン「チェ・スヨンにとっての“春の日差し”は…」【インタビュー】

「演技が上手くなるためには、まず良い人にならなければならないと思います。20代のときに抱いた不安な気持ちが、今の心の健康と余裕の土台になっていると思います」

Netflixでも配信されたENA水木ドラマで、今月18日に放送終了した『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』。作中で主人公ウ・ヨンウ（演者パク・ウンビン）の友人チェ・スヨン弁護士役を演じた女優ハ・ユンギョンが、放送終了の感想をこのように伝えた。

“春の日差し”の愛称で視聴者に愛されたチェ・スヨンは、ウ・ヨンウのロースクール時代の同期であり、冷たい現実のなかでも暖かい心でウ・ヨンウに接する法務法人ハンバダの新人弁護士だ。

自閉スペクトラム症を持つウ・ヨンウに真っ先に手を差し出すチェ・スヨンの暖かい心は、実際のハ・ユンギョンとも似ている。

「私が顔色を伺ったり、配慮したりしているのかもしれませんが、自分のことよりも先に周りを気遣うときがあります。逆に、このような点がコンプレックスでもあります」

「“助けたくない。自分のことだけをやる”と口では言っても、それをすることができない。わかってくれる人がいれば、損をしてでも良いことをしたという気持ちになる。チェ・スヨンを演じながら、“ツンデレ”のような面貌を生かそうとしました。少し突っかかったとしても、気遣って包むような姿を見せようとしました」

ハ・ユンギョンが特に気を遣ったのは、ウ・ヨンウと接するときのチェ・スヨン演技のディテールだ。しっかりと作り上げられた台本を基に、自身が作り出した繊細なディテールとアドリブが加わったことで“春の日差し”チェ・スヨンが完成した。

「ウ・ヨンウに対するスキンシップは台本にはありませんでした。台本のなかのチェ・スヨンは、突っかかるような言葉をよく言っていました。でも、ウ・ヨンウを側でひそかに見守ったり、瞬間的、無意識に出てくるジェスチャーでウ・ヨンウを守ろうともしたりしました。そんな姿を通じて、チェ・スヨンというキャラクターがより立体的に見えるように努力しました」

チェ・スヨンにとっての“春の日差し”は…

障がい者に対するチェ・スヨンの姿をいかに表現するか、ということへの難しさもあった。

「実際に専門家の意見を聞くことができなかったので、個人的にユーチューブや資料をたくさん探しました。自閉スペクトラム症について勉強し、ある程度理解したとしても、それを土台にどのようなスタンスを取らなければならないのかがわかりませんでした。どんなことが適切な助けになるのか、たくさん悩みました」

「チェ・スヨンもまた、そのような悩みをたくさんした友達だと思います。ウ・ヨンウと親しくなる過程で試行錯誤を経験し、適切な配慮を見出したと思います」

ウ・ヨンウがチェ・スヨンに「春の日差し」という愛称を名付けたシーンは、多くの視聴者に涙をもたらした。では、チェ・スヨンにとってウ・ヨンウはどんな存在だったのだろうか。

「“あなたが私の名前を呼んでくれたとき、花になった”という言葉があるように、ウ・ヨンウからその言葉を聞いた瞬間、チェ・スヨンにとってもウ・ヨンウが“春の日差し”のような存在になったと思います。私の日差しのような面貌をわかってくれる、またそれを言ってくれる人がいるということはありがたいことです。表現はしないですが、お互いの大切さを知って支持をしながら、お互いにとってお互いが“春の日差し”になったと思います」

「努力を諦めない人になりたい」

2015年に演劇の舞台でデビューしたハ・ユンギョンは、これまで映画『ソーシャル・フォビア』（2015年）、ドラマ『賢い医師生活』（2020年）、『先輩、その口紅塗らないで』（2021年）などに出演し、着実にフィルモグラフィーを築いてきた。

そして今回出演した『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』は、ハ・ユンギョンに“俳優としての信頼を与えてくれた作品”だ。

「辛いときは作品から力をもらいます。そのたびに、“私が本当に俳優をしても良いんだ”という活力を得られます。『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』が、今後俳優の道を歩く私に信頼を与える作品になるのではないかと思います」

今のハ・ユンギョンがいるのは、彼女自身の絶え間ない努力があったからこそだった。ハ・ユンギョンの健康な価値観は、これから彼女が歩んでいくすべての道を応援させるはずだ。

「努力を諦めない人になりたいです。努力した分だけ結果が出るんだと、今まで持ちこたえられたのは自分の努力によるものが大きいんだというのを信じたいです」