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仕事に英語学習はもういらない? 自動翻訳研究の第一人者が明かす、AI翻訳の実力

  • 2022.8.27
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グローバル化が進み、英語を社内の公用語にする企業もあるなかで、英語アレルギーだなんて言っていられない、もはや英語ができなければ仕事にならない、という人もいるだろう。でも、AIがあれば、仕事に英語はいらなくなるかも......?

2022年8月19日、『AI翻訳革命 ―あなたの仕事に英語学習はもういらない―』(朝日新聞出版)が発売された。著者は、日本における自動翻訳研究の第一人者の隅田英一郎さん。国立研究開発法人情報通信研究機構フェローで、一般社団法人アジア太平洋機械翻訳協会会長の肩書を持つ。

「グーグル翻訳」などに代表される自動翻訳。テキストや音声で入力した文章を、一瞬で別の言語に訳してくれる便利なツールで、旅行や仕事、ウェブサイト閲覧などの際に使用したことがある人も少なくないはず。この自動翻訳技術は、ここ数年の人工知能(AI)の進化に伴い目覚ましい性能向上を続け、2020年にはTOEIC900点の英語力を持つまでに進化しているという。

本書では隅田さんが、最新の自動翻訳の実力や特性、翻訳の仕組などを解説。自動翻訳との「上手な付き合い方」を指南し、日常生活や仕事でも十分役立つ賢い使い方を紹介している。

そのほか、「AIに同時通訳は可能か」「自動翻訳が進化するなかで、英語学習はどこまで必要なのか」「いつか英語を学ばなくていい日が来るのか」など、自動翻訳にまつわる気になる話題についても言及。研究の最前線に立つ著者が見た、自動翻訳の現状と未来図が丁寧に記された1冊だ。

<目次>
第1章 人工知能による自動翻訳は使える!
第2章 日本を超・開国する、自動翻訳で
第3章 自動翻訳とコロナ禍
第4章 自動翻訳と鋏は使いようだ
第5章 人工知能による翻訳の仕組み
第6章 自動翻訳は過去の翻訳データを栄養にすくすく育つ
第7章 翻訳品質をコンピューターで評価する
第8章 研究開発は波瀾万丈だ ―自動翻訳開発の歴史―
第9章 「同時通訳」は2025年に自動化できる
第10章 自動翻訳を取り込んだ「新たな」翻訳
第11章 自動翻訳と英語教育

■隅田 英一郎(すみた・えいいちろう)さんプロフィール
国立研究開発法人情報通信研究機構フェロー一般社団法人アジア太平洋機械翻訳協会会長
電気通信大学大学院修士課程修了。京都大学大学院博士(工学)。日本アイ・ビー・エム東京基礎研究所、国際電気通信基礎技術研究所(ATR)を経て2007年から情報通信研究機構(NICT)に勤務(2016年からフェロー)。2010 年に音声翻訳のスマホアプリ「VoiceTra(ボイストラ)」、2014 年にテキスト翻訳サイト「TexTra(テキストラ)」を公開。2017 年から総務省と協力して自動翻訳の高精度化のために「翻訳バンク」を運営。また、音声翻訳の国家プロジェクト「グローバルコミュニケーション計画2025」を推進中。日本オープンイノベーション大賞総務大臣賞など受賞。40年にわたり自動翻訳の研究開発に携わり、後進の育成、研究マネジメントに加え、現在は、進化を続ける自動翻訳技術の広報活動にも力を入れる。

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