1. トップ
  2. おでかけ
  3. 『ほうさんちゅう ちいさな ふしぎな 生きものの かたち』

『ほうさんちゅう ちいさな ふしぎな 生きものの かたち』

  • 2022.8.25
  • 608 views

こんにちは、絵本専門士の柴田香です。

夏休みもあと数日となりました。 世の中は変わらずコロナへ留意しながらの長期休みとなったでしょうが、読者の皆さまはたのしい思い出ができたでしょうか。

我が家の小学2年生の娘は水族館が大好きなので、親子で一緒に家から近い「マリンワールド海の中道」によく出かけます。時間を忘れて水の中の生き物たちを見つめる時間は非日常でリフレッシュになり、わたしも大好きなひとときです。

今回は、ページをめくるとそんな非日常の世界を垣間見ることのできる写真絵本『ほうさんちゅう』を紹介します。

今回の「私の1冊」は…
出典:リビングふくおか・北九州Web

『ほうさんちゅう ちいさな ふしぎな 生きものの かたち』 松岡篤/監修 かんちくたかこ/文 アリス館

ほうさんちゅう=放散虫は、全長数ミリほど、目には見えないほど小さな単細胞の原生生物です。 「虫」とつくけれど、昆虫や節足動物ではなく、「ちいさなもの」の意味だそう。 英語では「ラジオラリア(Radiolaria)」といいます。

この絵本に載っているのは、すべて1個の石から取り出したほうさんちゅうの骨格。 新潟大学教授の松岡篤先生監修のもと、さまざまなかたちのほうさんちゅうの骨を写真で見ることができます。 とげとげ、つんつん、ぷつぷつ、にょきにょき。 かんちくたかこさんのリズム感のある文章は、子どもたちの心の中のワクワクや「これなに?」という好奇心を存分にかき立ててくれることでしょう。巻末には生態や調査についての詳しい解説がついているので、興味がある子はそこからさらに学びを深めることもできます。

目には見えないけれど、今もわたしたちの近くの海で生き続けているほうさんちゅう。 海にこんなにきれいな生き物がくらしていると想像するだけでも楽しいですね。 「リアルが楽しめる」という視点は、科学絵本や写真絵本の持つ魅力のひとつです。 頁をめくるごとに自然の持つ力を感じられる1冊としてオススメです。

◆今回の絵本専門士は・・・ 福岡エリアの柴田香(2 期)です。 在福の印刷出版会社に在籍しながら、NPO ふくおかこどものこころサポート研究所で臨床心理士を中心としたメンバーと親子さんへの心のケアをサポートする活動を続けています。 ▶城島印刷株式会社ブログ「きじまがじん」 http://blog.livedoor.jp/kijima_p/ ▶NPO ふくおかこどものこころサポート研究所 Facebook https://www.facebook.com/fukuoka.kks/

元記事で読む
の記事をもっとみる