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“当たり前”や普通の生活に感謝する心が自分を磨く

  • 2022.8.25
“当たり前”や普通の生活に感謝する心が自分を磨く

いよいよ2学期。高校生のみなさんに向けて、公立・私立の校長を経験してきた竹内弘明さんに、日常の“当たり前”に感謝することの意味を教えてもらいました。

コロナ禍の3度目の夏、未だ以前のような日常は戻っていません。一日も早く普通の日常が戻ってくることを願うばかりです。

この約2年半の間、医療従事者やエッセンシャルワーカーの方々は高い感染リスクの中、ずっと私たちのために仕事を続けてくださっています。ほかにも、社会経済活動を維持してくださっている方々、普通の日常のために尽力してくださっている方々も数多くおられます。一昨年、学校は約3カ月間休校になり、多くの行事が中止や規模の縮小を求められました。普通の生活が決して当たり前ではないこと、当たり前のありがたさを痛感し、感謝の気持ちを持ちました。そんな日常の当たり前への感謝の気持ちを、今一度胸に刻んでほしいと思います。

私たちは、少しずつでも普通の生活が戻ってくると、この普通を“当たり前”に思うようになり、当たり前のことに感謝していた気持ち自体が薄れてしまいがちです。当たり前ではない特別なことについては感謝の気持ちを持ちますが、当たり前のことも、実は誰かのおかげで成り立っていることに気付かないのです。

家で毎日ご飯を食べられるのは、ご飯を作ってくれる人のおかげです。友達との楽しいおしゃべりも、友達でいてくれるからこそ。学校にゴミがないのは掃除をしてくれる人がいるから。トイレの紙がなくならないのは紙を補充してくれている人がいるからです。今こそ、そういった“当たり前”の日常に思いを寄せてみてほしいと思います。

感謝の思いを言葉にして伝えよう

私たちが過ごす当たり前の日常は、誰かの“おかげさま”に支えられています。そんな目に見えない“おかげさま”に気づいた人だけが、当たり前のことに感謝できます。感謝は人の生活を変えます。

アップル共同創業者のスティーブ・ジョブズ氏は、「感謝の心が人を育て、感謝の心が自分を磨く」という言葉を残しています。「当たり前のことに感謝すると幸せになる」といいます。そしてできることなら、日常の“当たり前”への感謝の気持ちを、言葉にして伝えてください。「ありがとう」の言葉をもらうと、心の中が温かくなるものです。

「今日のお弁当おいしかったよ、ありがとう」「話を聞いてくれてありがとう」「応援してくれてありがとう」ー。そういった思いは、思うだけでは伝わりません。日常の当たり前への感謝の気持ちを今一度胸に刻み、そして言葉にして伝えてみませんか。

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出典:リビング兵庫Web

竹内弘明(たけうち ひろあき)
1955年兵庫県生まれ。公立中学校・県立高校教諭、県教育委員会、教育次長、県立神戸高校長、親和中学・女子高校長を経て、神戸親和女子大学教授。在職中は学級通信や次長・校長だよりなどを発行

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