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最近よく見かけるタカサゴユリ、実は・・・!

  • 2022.8.27
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出典:リビング田園都市Web

ボンジュール! みなさま! Madame Mでございます。

この暑い中、このユリをよく見かけませんか?タカサゴユリと言われているユリです。8月のお盆の頃に、歩道のそばの植え込みや、公園の片隅、マンションの植え込みの中など、あちらこちらで群生しているのを目にします。 きれいなユリなのですが、ちょっと問題ありなのです。

今回はタカサゴユリにフォーカスオン!

出典:リビング田園都市Web

▲ひとつの枝に複数の花をつけています。テッポウユリに似ていますが、タカサゴユリの葉はテッポウユリより細くとがっていて茎は太いです。また、花びらに紫色の筋が入っているのが特徴です。開花時期もタカサゴユリは夏ですがテッポウユリは春です。 タカサゴユリはタイワンユリとも呼ばれます。原産地は台湾で、日本では昔、台湾を高砂国と呼んでいたのに由来します。

出典:リビング田園都市Web

▲花に紫色の筋のない花もあります。テッポウユリと交雑した種類で「シンテッポウユリ」と呼ばれます。このタカサゴユリは花が終わった後に種ができます。ユリといったら球根と思っていたのですが、種で増えていくのです。そしてその種の多いこと!ひとつの花から1000粒の種ができるのだそうです。この写真だと、6000粒の種ができることに!残念ながら種の写真はありませんが、その種が風に飛ばされて増えていきます。

出典:リビング田園都市Web

▲1本の茎にこんなにたくさんの花をつけるのですからその繁殖力はとても強いです! 実は、環境省の「生態系被害防止外来種リスト」で「その他の総合対策外来種」に指定されています。絶滅危惧種の日本古来のユリ属の生育地周辺に咲いている場合、交雑が懸念されています。今は法的指定がないのですが、そのうち「特殊外来生物」に指定されて駆除対象になるかもしれません。

出典:リビング田園都市Web

▲都筑区の遊歩道にある植え込み。

出典:リビング田園都市Web

▲青葉区の歩道の脇にある植え込み。年々増えつつあるように思います。

出典:リビング田園都市Web

▲これはシンテッポウユリなのかも!葉はタカサゴユリと同じですね。

出典:リビング田園都市Web

▲きれいな花なので、日本の生態系を危うくするなどとは思えないです。10年前くらいはあまり見かけなかったのですが、どんどん北上してきて増えつつあるようです。今ではあちらこちらで目にします。

出典:リビング田園都市Web

▲きれいな花には毒がある、とは言いませんが、外来種が知らず知らずのうちに日本の生態系に入り込み、日本古来の種を駆逐していきそうです。タカサゴユリの他にもスイレンやナガミヒナゲシは、日本の生態系に大きな影響を及ぼす外来種とされています。ちなみにナガミヒナゲシには毒があるので要注意です。 タカサゴユリは種ができる前に摘んだ方がいいかもしれませんね。恐るべし外来種です!

(撮影日:8月15日、18日)

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