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【上野】特別展「日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱」東京藝術大学大学美術館 9月25日(日)まで

  • 2022.8.24
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上野にある東京藝術大学大学美術館では特別展「日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱」が9月25日まで開催されています。

出典:リビング東京Web
皇室、美の玉手箱

宮内庁三の丸尚蔵館が収蔵する皇室の珠玉の名品に、東京藝術大学のコレクションを加えた82件の作品が展示されています。日本美術の優美な世界が感じられる展覧会です。

展示会場3Fの入口には、《菊蒔絵螺鈿棚》(きくまきえらでんだな)が展示されています。 東京美術学校に図案を依嘱し、皇居内に設けられた制作場で約9年をかけて制作されました。宮内省と東京美術学校の伝統技術の結集した逸品です。

出典:リビング東京Web

《菊蒔絵螺鈿棚》(図案)六角紫水、(蒔絵)川之邊一朝ほか、(金具)海野勝珉/明治36年(1903)/通期展示

※特別に許可を得て撮影しています。

出典:リビング東京Web

展示風景

手前は《平等院鳳凰堂模型》(東京藝術大学蔵、通期展示)、奥は《源氏物語図屏風》です。煌びやかで重厚感のある作品です。「若紫」「常夏」「蜻蛉」の場面が描かれています。

出典:リビング東京Web

《源氏物語図屏風》 伝 狩野永徳筆/桃山時代(16~17世紀)/前期展示②

出典:リビング東京Web

展示風景 手前:《伊勢物語図屏風》(右隻) 高取稚成/前田氏実 大正5年(1916)前期展示②

宮内庁三の丸尚蔵館について

三の丸尚蔵館は、1989年に天皇陛下(現在の上皇陛下)と皇太后陛下(香淳皇后)が、昭和天皇のご遺品を国にご寄贈されたことに始まります。1992年に皇居東御苑内に建設され、翌93年に開館しました。皇室に代々受け継がれた絵画・書・工芸品などの美術品類に加え、旧秩父宮家のご遺贈品、香淳皇后のご遺品、旧高松宮家のご遺贈品、三笠宮家のご寄贈品が加わり、現在約9,800点の美術品類を収蔵しています。

東京藝術大学大学美術館について

東京藝術大学大学美術館は、1887年の東京美術学校(東京藝術大学の前身)の設置に先立つ時期から、135年以上にわたって美術教育に資する「参考品」として収集されたコレクションを基盤に設立されました。現在の収蔵品は3万件余りに達しています。資料の収集・研究・保存・公開といった美術館の基本的な活動に加えて、制作と教育研究の現場である芸術大学という特質を合わせた、実験的な美術館として機能することを基本理念としています。

みどころ

本展覧会では、宮内庁三の丸尚蔵館収蔵の国宝全5件が公開されます。その中の一点が国宝《唐獅子図屏風》です。《唐獅子図屏風》は教科書で見たことがありましたが、実際に鑑賞すると獅子の描写の迫力に圧倒されます。想像していたよりも獅子の図がダイナミックで展示室全体の中でも圧倒的な存在感がありました。

出典:リビング東京Web

国宝《唐獅子図屏風》(右隻) 狩野永徳 桃山時代 (16世紀)(左隻) 狩野常信 江戸時代 (17世紀)前期展示① 《上絵金彩蝶尽卵形合子》 初代伊東陶山 明治時代前期 (1880~90年代)通期展示 《蓮華蒔絵香合》 白山松哉 明治37年 (1904)通期展示

《唐獅子図屏風》と並んで展示されている横山大観の《龍蛟躍四溟》(りゅうこうしめいにおどる)も躍動感がある作品です。

出典:リビング東京Web

展示風景 屏風図:《龍蛟躍四溟》 横山大観 昭和11年 (1936)前期展示① 手前:《葆光彩磁花鳥図花瓶》 板谷波山 昭和3年 (1928)通期展示

出典:リビング東京Web

展示風景 酒井抱一《花鳥十二ヶ月図》江戸時代 文政6年 (1823)前期展示① 高村光雲《矮鶏置物》明治22年 (1889)前期展示①

こちらの屏風図は風景を描いた作品です。洲浜の大胆な曲線が優美で目を奪われます。《七宝四季花鳥図花瓶》は、明治天皇の御下命を受け、1900年のパリ万国博覧会に出品するために制作されました。桜と青紅葉、そして様々な草花と野鳥たちが描かれています。

出典:リビング東京Web

展示風景 《浜松図屏風》 海北友松 桃山時代 慶長10年 (1605)前期展示① 《七宝四季花鳥図花瓶 》並河靖之 明治32年 (1899)通期展示

川合玉堂の《雨後》の虹の描写は繊細ですが、作品の中でとても存在感があります。 《宇治川蛍蒔絵料紙箱・硯箱》の装飾が細やかで見応えがある作品です。

出典:リビング東京Web

展示風景 手前:《宇治川蛍蒔絵料紙箱・硯箱》初代飯塚桃葉/江戸時代・安永4年(1775)/前期展示① 奥:《雨後》川合玉堂筆/大正13年(1924)/前期展示①

出典:リビング東京Web

展示風景

日本美術を分かりやすく「ひも解く」をコンセプトに、「文字からはじまる日本の美」「人と物語の共演」「生き物わくわく」「風景に心を寄せる」のテーマに沿って作品が展示されています。会場で是非日本の伝統美を体感されてみてはいかがでしょうか。 ※所蔵先の記載がない作品は、すべて宮内庁三の丸尚蔵館の所蔵品です。

特別展「日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱」 https://tsumugu.yomiuri.co.jp/tamatebako2022/ 会期:2022年8月6日(土)~9月25日(日)まで ※会期中、展示替え及び巻替えあり 前期展示:①8月6日(土)~8月28日(日)/②8月6日(土)~9月4日(日) 後期展示:①8月30日(火)~9月25日(日)/②9月6日(土)~9月25日(日) 会場:東京藝術大学大学美術館 本館 展示室1,2,3,4 住所:東京都台東区上野公園12-8 電話:050-5541-8600(ハローダイヤル) 開館時間:10:00~17:00, 9月の金、土曜日は19:30まで開館(入館は閉館30分前まで)※状況により入場制限などを実施する可能性あり。 最新情報は公式ホームページやTwitterにて要確認 休館日:月(9月19日は開館) 観覧料:一般 2,000円 / 大学・高校生 1,200円 / 中学生以下無料 アクセス JR上野駅(公園口)、東京メトロ千代田線根津駅(1番出口)より徒歩10分 京成上野駅(正面口)、東京メトロ日比谷線・銀座線上野駅(7番出口)より徒歩15分 ※ 駐車場はございませんので、お車での来館はご遠慮ください。

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