ジャン・プルーヴェの大規模展が、東京都現代美術館で開催中。

20世紀の建築や工業デザインに大きな影響を与え、デザインの礎を築いた偉大な建築家ジャン・プルーヴェ。金属工芸家としてキャリアをスタートさせた彼は1930年代にはスチール等の新たな素材を用いた実験的かつ先進的な仕事へと転換し、家具から建築へと創造の領域を拡げていく。第二次世界大戦中はレジスタンス運動に積極的に参加し、ナンシー市長も務め、フランスの戦後復興計画の一環としてプレファブ住宅を複数考案するなど革新的な仕事を次々に生み出す革命児だった。

本展ではプルーヴェが手がけたオリジナルの家具や建築物およそ120点を、図面やスケッチなどの資料とともに展示。そのほかにもプルーヴェのインタビューを含む貴重な映像も流れる予定だ。



《「サントラル」テーブル》、《ファサード・パネル》、《引き出し付き折りたたみテーブル》、《「シテ」チェア》、《「メトロポール」住宅（プロトタイプ）》、《折りたたみ天板付き講義室用ベンチ》など、ジャン・プルーヴェのプロとしての美しい手仕事が一堂に会する。デザインとは何か？という問いに対して、彼の生涯と時代の流れと合わせて紐解いていく。

20世紀という時代にデザインと生産をトータルに捉え、新たな技術や素材を追い求めたプルーヴェの構築的な想像力に触れてみてほしい。

企画展「ジャン・プルーヴェ展 椅子から建築まで」

期間／7月16日（土）～10月16日（日）

会場／東京都現代美術館 企画展示室 1階・地下2階 東京都江東区三好4-1-1 

開廊時間／10:00〜18:00 

・展示室入場は閉館30分前まで

休廊日／月曜（19日（月・祝）、10月10日（月・祝）は開館）、9月20日（火）、10月11日（火）

https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/Jean_Prouve/

Text: Mei Fujita