「紫陽花(あじさい)」や「車前草(おおばこ)」「金雀児(えにしだ)」など、植物を表す難読漢字は数多く存在します。
さて、今回ご紹介する難読漢字は「茱萸」です。読み方は2つ、どちらも当てることはできますか…?
「茱萸」の読み方!
「茱」「萸」は、どちらも画数はそこまで多くはありませんが、あまり見かけない漢字かもしれません。なかなか読み方が思いつかない方も多いのではないでしょうか。
ヒントをお伝えすると、読み方の1つは、もしかするとお菓子の名前と勘違いしてしまうかもしれません。その食感、弾力が特徴的な2文字のお菓子に心当たりはありませんか?
それでは、そろそろ正解を発表します。
正解は「ぐみ」「しゅゆ」でした!
「茱萸」について
お菓子のグミと同じ名前を持つ「茱萸(ぐみ)」ですが、かといってその原料というわけではありません。混同しないように気をつけてくださいね!
それでは、ここで「茱萸(ぐみ)」の詳細を確認しておきましょう。
ぐみ【胡頽子・茱萸】〘名〙(古くは「くみ」か) 植物。グミ科グミ属の植物の総称名。また、その実。特にナワシログミなどそのうちの数種の植物をさしていうことがあるが、地方により種類は異なる。日本には一五種ほどあり、落葉または常緑低木で、高さは二メートルほどになる。褐色か銀色の鱗毛や星状毛を密布した葉を互生する。(中略)胡頽子はナワシログミの漢名とされるが、慣用的に用いられる。漢名に茱萸を用いるのは誤用。
出典:『精選版 日本国語大辞典』(小学館)
辞書にも記載されているように、「茱萸」を「ぐみ」と読む場合「胡頽子」と書くこともできます。こちらの漢字表記も、読むことはちょっと難しいですよね。
ちなみに「茱萸(ぐみ)」が表す植物は上記だけではありません。「岩檜葉(いわひば)」「砂糖黍(さとうきび)」「鶯神楽(うぐいすかぐら)」の古名でもあるそうですよ(出典:『精選版 日本国語大辞典』/小学館)。
なお、「しゅゆ」と読む場合、意味は「呉茱萸(ごしゅゆ)」「山茱萸(さんしゅゆ)」の略になります。「茱萸(ぐみ)」のことを指すとするのは、日本での誤用なのだとか(出典:『精選版 日本国語大辞典』/小学館)。
まとめ
いかがでしたか?
「茱萸」は「ぐみ」「しゅゆ」と読みます。
植物に関する難読漢字は、実はほかにもたくさんあるんですよ。今後もご紹介していきますので、ぜひお楽しみに!