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「もうやり直せないよ 残念でした」...一度読んだら引き返せない、体験型ホラー小説。

  • 2022.8.14

インターネットを中心に活動する怪談作家・梨(なし)さん。2022年8月9日、体験型ホラー小説『かわいそ笑』(イースト・プレス)が刊行された。

「死んだ人のことはちゃんと可哀想にしてあげなきゃ駄目でしょう」――。本書は一度読んだら引き返せない、怪異が侵食する恐怖のネット怪談だ。

インターネット上に伝わる多くの怪談に、何故か特定の「あの子」が被害にあう奇妙な怪談が出回っていた。とある掲示板のQRコード、インタビューの書き起こし、出典不明な心霊写真、匿名のメールデータ......。

本書は、著者の梨さんがこれまでに収集してきたいくつかの話をもとに中短篇として再構成したもので、読者参加型のホラーモキュメンタリーとなっている。一見バラバラに見える情報から浮かび上がる、「ネット怪談の裏側の物語」とは。

30万部を突破した不動産ミステリー『変な家』の著者・雨穴(うけつ)さんは、意味深なコメントを寄せている。

この本を読み終えたあと、まったく読み終えた気がしませんでした。かつてその場に自分が居合わせたのではないかと錯覚するほどリアルで気味の悪い映像が文章を通じて、目の数センチ先に突き付けられるような不快感。確実に何かが繋がっているのに、完全には説明されないもやもや。まるで奇書を読んでいる気分でした。
(中略)
「ネットを読み終える」などということが不可能なように、きっとこの本を読み終えることは、一生できないのでしょう。私は近いうちにまた、読み返そうと思います。そして、想像します。この本が日本全国に出回れば、手に取った人の数だけ想像が生まれるでしょう。
そして『あの子』は......。

「もうやり直せないよ 残念でした」──。ぜひ、あなたの目で全貌を確かめてほしい。

■目次
第一話 これは横次鈴という人が体験した怪談です.docx
第二話 behead-コピー
第三話 受信トレイ(15)
第四話 ##name1##
第五話 0x00000109

■梨さんプロフィール

インターネットを中心に活動する怪談作家。日常に潜む怪異や民間伝承を取り入れた作風が特徴。2021年10月よりオモコロライターとしても活躍中。

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