1. トップ
  2. 恋愛
  3. 小さな体にある大きな角が目を引く「ムフロン」は、ヒツジの祖先!

小さな体にある大きな角が目を引く「ムフロン」は、ヒツジの祖先!

  • 2022.8.11

ムフロンは、小さな体に地面に向かって婉曲する大きな角を持つ動物です。 その姿は、角の形状がちょっと変わった鹿のように見えます。 実際のことろは、このムフロン、家畜として重宝されるヒツジの祖先とされています。

そこでここでは、面白い生態も多いムフロンについて見ていきましょう。

ムフロンとは

 

ムフロンは、ウシ科ヒツジ属に分類される動物です。 小さい体なのにもかかわらず大きな角を有しています。 まずはムフロンとはどういう動物なのか解説します。

ムフロンの生息域

ムフロンは、主に中東や西アジアの地域に生息しています。 その範囲は広く、以下の国々に生息していることがわかっています。

・アゼルバイジャン ・アルメニア ・イラン ・インド ・ウズベキスタン ・オマーン ・カザフスタン ・トルクメニスタン ・トルコ ・パキスタン

この広大な分布域の中でも様々な環境下に生息しています。 海岸付近で活動するものをはじめ、標高5,000m以上の岩山や断崖にもいます。

警戒心が特に強いため、天敵に襲われないよう険しい地形を好みます。 ちなみに、天敵はヒョウやオオヤマネコ、オオカミ、イヌなどです。

ムフロンはヒツジの中でもかなり小柄

ムフロンは体長約110cm~145cm、尾長約5cm~10cmほどです。 体重はオスが約35kg~55kg、メスの場合約25kg~35kgとされます。

ヒツジの仲間としては非常に小さい種類で、ヒツジの中でも最小種ともされます。

ムフロンは大きな群れをつくる

ムフロンは、大きな群れを作って生活します。

その群は、100頭単位の巨大な群れを形成することが多いとされています。 この習性は、天敵に襲われた際に少しでも多くの個体が生き残れるようにするためです。

多くのヒツジの仲間の間で、この習性が共通化しています。

ムフロンの大きな角

 

ムフロンはヒツジの中で最小種といわれるほど小柄です。 しかし、その頭部からは頭部の何倍もあるひときわ目立つ角が生えています。

ここからはそんなムフロンの角についてご紹介します!

大きな角はオスの証

大きな角があるのはオスの証です。 この角は、歳を重ねるごとに渦巻き状に伸びていくことがわかっています。

成獣のオスの角は渦巻状にひと回りするような形となっており、大きなものでは1m近くにもなるのだとか!

なお、メスには角がないとされていますが、非常に小さいものが生えている場合もあります。 しかし非常に小さく、目に見えるほどの大きさにはならないため、総じてムフロンのメスには角が無いとされています。

ムフロンは気性が荒い?!

ムフロンは、一見すると大人しそうな印象があります。 そもそもヒツジと聞くとおっとりまったりしてそうですよね!

しかし、ムフロンはオスに限定すれば気性が荒い動物とされます。 オスには闘争的な一面があり、大きな角を激しくぶつけ合い戦うこともあります。

逆にメスは大人しい性格をしているとされています。 とはいえ、襲われた場合は話が変わります。 特に子育て中は、体格差の激しいダチョウさえ追い払うほど好戦的ににあることもあるのだとか。 それくらい母性本能が強い動物です!

ムフロンはヒツジの先祖!

 

ムフロンは家畜として世界中にいるヒツジの先祖だとされています。

家畜化されたムフロン

人間がムフロンを飼うようになった歴史は非常に古いとされます。 8,000年ほど前にトルコで飼育されるようになり、家畜化による改良の結果ヒツジが生まれたとされます。

その後、地中海に浮かぶコルシカ島に伝わり、この地での飼育が盛んになったとされます。 ローマがコルシカを支配下に置いた紀元前3世紀ごろには、すでにコルシカ島ではヒツジの牧畜がおこなわれていたのだとか。

数が減少しているムフロン

ヒツジは世界中で家畜とされておりその数を増やしていますが、祖先にあたるムフロンに限っては話が変わります。 なんとその個体数も減少しているとされています。

その背景には人間が燃料用に森林伐採するだけではなく、密猟や紛争の影響、家畜としての競合などがあるとされています。 事実、国際自然保護連合(IUCN)ではムフロンの保存状況から、絶滅危惧種としてレッドリストに指定しています。

まとめ

家畜としても知られるヒツジの先祖は、ムフロンという動物です。 このムフロンはヒツジとは違っていて、小さい体に大きな角を持つのが特徴となっています。 このムフロンがいなかったら、現代でも重宝されている家畜としてのヒツジは生まれていなかったという事です。

しかし、近年ではその数を減らしており、絶滅危惧種にあげられるほどになっています。

元記事で読む
の記事をもっとみる