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感想を聞くのはNG!? 子どもを成長させる「読み聞かせ」の注意点7つ

  • 2015.10.17
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【ママからのご相談】

もうすぐ1歳になる子どもがいるのですが、最近絵本にも関心を示すようになり、本格的に読み聞かせをしてあげたいな、と考えています。絵本の読み聞かせは、具体的に子どもにどんな効果があるのでしょうか? また、効果的な読み聞かせ方があれば教えてください。

●A. 絵本の読み聞かせは、子どもの脳と心を育てます。

ご相談ありがとうございます。ママライターのfurahaです。

乳幼児期からの絵本の読み聞かせには、さまざまな効果があるといわれていますが、今回はその中でも、心理学と脳科学の観点から、読み聞かせのメリットをご紹介します。

●読み聞かせは子どもの言語発達を促す

発達心理学に詳しい白百合女子大学の田島信元教授は、『「読み聞かせ実践」を科学する』というシンポジウムの中で、

『「読み聞かせ」による親子の共同行為が、親子の絆など子どもの親に対する基本的信頼感を形成するとともに、子どもの言語発達を中核とした認知・思考活動を育てることになり、それが子ども自身による読書活動につながる』

とおっしゃっています。

つまり、絵本を読むことが親子のコミュニケーションになり、子どもに信頼感や安心感を与えることができる。子どもの想像力、考える力を育てることにもつながるというわけです。

また、脳科学の世界では、“読み聞かせは、情動の中枢である大脳辺縁系を活動させることがわかっており、読み聞かせの主たる脳への効果は、“情動”に働きかけることにある”という主旨の研究結果が発表されています。

上記の大脳辺緑系とは、人間の感情や情動をつかさどる部分。喜怒哀楽を生み出し、その感情によって行動を決定することから、“心の脳”とも呼ばれています。

喜怒哀楽というと当たり前の感情に思えますが、実はこれらの感情も経験によって次第に身に付いていくもの。子どもは絵本を通して、うれしいこと、悲しいこと、こわいこと……さまざまな体験をすることができ、それが心の脳の発達につながるのです。

上記のように、絵本の読み聞かせには、子どもの心と脳の両方を育てる力があるのです。

●効果的な読み聞かせ方法7選

では、効果的に絵本を読み聞かせるには、どうしたらいいのでしょうか!?

●(1)親子で絵本を楽しむ

読み聞かせが親子のコミュニケーションのひとつでもあると考えたとき、一番重要なのは、親と子どもの両方が楽しんで絵本を読むこと! 親の楽しいという気持ちは、子どもに伝わります。

子どものために毎日読まないと! どんな本が教育にいいのかな!? と考え過ぎたり義務的になるのではなく、親自身も絵本を楽しんでみましょう。

●(2)絵本を読んでいるときは、途中で説明や質問を入れて話を中断しない

途中で絵本にでてきた言葉の説明をしたり、「どうしてこうなったのかな?」などの説明をするのは避けましょう。絵本の世界への感情移入や集中力を中断させてしまう原因になります。もし子どもが知らない単語がでてきた場合には、言葉で説明するのではなく、その単語が表す絵を指して教えてあげるだけで充分です。

●(3)読み終わった後に感想を聞かない

子どもからアウトプットがない限り、こちらから絵本の感想を聞くのはやめましょう。絵本を読み終えた後は、子どもの心の中に広がった世界を大切にして、絵本の余韻を楽しめるようにします。

●(4)絵本を使って無理にひらがなや単語を教えようとしない

絵本は楽しむものです。乳幼児期から絵本を使って言葉を無理に教えたり、ひらがなの練習として子ども自身に読ませることはやめましょう。無理に読まされたり、絵本の途中でガミガミと言葉の説明を入れられたり……もしそれが子どもにとって苦痛であった場合、本嫌いになる原因にもなってしまい、逆効果です。

そもそも、絵本は大人が子どもに読んであげるための本です。耳から入ってきた言葉と絵で子どもは想像力を膨らませて、ストーリーを理解する。その結果、豊かな語彙力が身についたり心が成長するのであり、初めから言葉を覚えさせることを目的として絵本を読むことはやめましょう。

●(5)絵本のジャンルが偏らないようにする

子どもの世界を広げてあげる、絵本を通していろいろな経験をさせてあげるために、さまざまなジャンルの絵本を読むようにしましょう。

●(6)ゆっくり読む

ついつい早口になってしまいがちですが、絵本はゆっくりと、はっきりとした口調で読みましょう。文字が少なくても、絵でストーリーを伝えているページもあるので、大人が思っている以上にゆっくり読んであげてもいいかもしれません。

●(7)同じ絵本を何度も読む

子どもが同じ本ばかり何度も読みたがるのには、繰り返すことが好き、という子どもの脳の作りが関係しています。ストーリーの結末がわかっているからこそ、子どもは安心して大好きな絵本の世界を楽しむことができるのです。

また、繰り返し同じ絵本を読むことで、絵本の中の言葉を覚えられるというメリットもあります。子どもが同じ絵本を何回も読みたがったら、「また同じ!?」と思わず、何回でも楽しく読んであげてください。

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親は子どもに何かを教えようとして読むのではなく、子どもの想像力を助けるような読み方をしてあげるだけで充分! 子どもの脳と心の発達にいい効果が期待できる読み聞かせ。

子どものためと気負いすぎず、楽しむつもりで! 親子のコミュニケーションのひとつとして、毎日の育児に取り入れてみてはいかがでしょうか。

【参考リンク】

・絵本や物語の読み聞かせ | 文部科学省

●ライター/furaha(ベビーマッサージ講師)

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