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【エアコン】「熱中症予防」と「電気代節約」は両立できる?エアコン使用の“新常識”、ダイキンに聞いてみた!

  • 2022.8.24

最近は電気代の値上げが話題になっていますが、今年の夏は例年にも増して暑さが厳しく、熱中症を予防するためにも毎日エアコンをつけている方も多いと思います。

「熱中症は予防したい。でも、できれば節電したい…」誰しもが抱えているであろうその悩みを解決するための節約術を、専門家であるダイキン工業の由井明日香さんにうかがいました。

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出典元:shutterstock

酷暑のエアコンの設定とは?

-- 今年の夏は例年にも増して暑さが厳しいと言われていますが、熱中症にならないために有効な設定温度はあるのでしょうか?

由井明日香さん:熱中症の危険度を判断する数値として環境省が情報提供している「暑さ指数(WBGT)」では、温度の影響以上に「湿度」の影響が大きいとされています。

こうしたことから、設定温度だけで熱中症リスクを判断することはできません。

-- それは意外ですね! 私もそうでしたが、おそらく湿度が熱中症の危険度に影響を与えることを理解している方は少ないように思います。

なお、夏場のエアコンの設定温度として参考になるのは、環境省が推奨している「室温28度」になる設定温度(28℃は設定温度ではなく室温です)かと思います。

この室温を目安に、除湿機や湿度設定できるエアコンを用いて、「暑さ指数」に応じた温湿度に整えることもひとつの考え方です。

-- 「設定温度」ではなく「室温」を「28度」ですね。細かい違いですが、とても重要になりそうです。

睡眠時もエアコンはつけておこう!

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出典元:shutterstock

-- 以前、真夏の日中は、エアコンを「こまめに消す」よりも「つけっぱなし」にした方がお得だとうかがいました。では、睡眠時の場合はいかがでしょうか?

同:特に今年は暑い日が続いているので、夜もエアコンをつけっぱなしにしていただくことをおすすめしています。

夜もエアコンが切れてしまうと室温が上昇し、睡眠不足や熱中症になってしまう可能性があるからです。

-- なるほど。設定温度の目安や使用する上でおすすめの方法などはありますか?

同:設定温度は28度程度にし、風が直接体に当たらないようにしましょう。また除湿機も併用して湿度は50%~60%程度になるように調整すると、体を冷やし過ぎずに体感温度を下げることができます。

こうすることで入眠直後の汗も乾きやすく、深く眠ることができます。湿度設定ができるエアコンをお持ちの方は、エアコンだけで温度と湿度の両方を調整できます。

-- 参考になります! ただ、やはり「どうしても電気代が気になる…」という方もいらっしゃると思います。そのような方々に向けて、おすすめの方法などはありますか?

同:どうしても電気代が気になる方は、「切タイマー」をご活用ください。3時間に設定すると温度変化により入眠直後の不快眠りが阻害されづらく、快適な睡眠を維持することにつながります。

-- 「3時間」ですね。ありがとうございます!

「冷房」「除湿」「送風」、酷暑におすすめの設定は?

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出典元:shutterstock

-- 最後の質問です。今年は例年にも増して暑さが厳しいと言われていますが、「冷房」「除湿」「送風」の中で、おすすめの設定はありますか?

同:基本的には真夏など気温が高くなる場合は、温度設定ができる「冷房」を使用していただくのがおすすめです。

「除湿」は湿度調整に重きを置いた機能、「送風」は風を送る機能になります。これらは体感温度を下げるなどの効果はあるかと思いますが、快適と感じる温度まで下がらない場合があります。

-- やはり冷房がおすすめなんですね!

同:ただ、上記でも記載しました通り、熱中症リスクの低減には温度だけでなく湿度も重要です。冷房運転で室温を下げていただきつつ、まだ湿度が高いようであれば、湿度設定ができるエアコンや除湿機を使って湿度をコントロールすることをおすすめします。

-- 大変参考になるお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

エアコンを活用して酷暑を乗り切ろう!

熱中症を対策する上で参考になるエアコンの使い方や、快適さを踏まえた節約のための試みなどを詳しくうかがうことができました。

由井さんのお話を参考にして、例年以上の酷暑をエアコンを活用して乗り切っていきましょう。

今回取材したのは…

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出典元:shutterstock

取材した方:由井明日香さん
ダイキン工業株式会社 コーポレートコミュニケーション室 広報G



筆者:松本陸杜/ライター
カルチャー系メディアを中心に活躍するフリーライター。ジャンル問わずさまざまなコンテンツを執筆している。なかでも食レポに関するワーディングに定評がある。週5日はコンビニに通う、コンビニ情報通。戦略を考えながら対戦するカードゲームが好き。