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【エアコン】設定温度を下げる前にやってみて!「エアコン節電」の新常識、ダイキンに聞いてみた!

  • 2022.8.18

「エアコンはつけっぱなしの方が電気代を節約できる」と、どなたも一度は聞いたことがあると思います。しかし、はたしてそれは節約術として本当に正しいのでしょうか?

そこで今回は、気になるその真相を専門家に取材! お答えいただいたのはダイキン工業の由井明日香さん。酷暑の2022年を乗り切るための、夏の節約術を専門家に聞いてみました。

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出典元:shutterstock

「つけっぱなし」と「こまめに消す」お得なのはどっち!?

--さっそくですが、読者も一番気になっているであろう噂の真相についてお聞かせください。ずばり、エアコンを「つけっぱなし」と「こまめに消す」のでは、どちらの方がお得なのでしょうか?

由井明日香さん:真夏の日中(9:00~18:00)、30分程度の外出であればつけっぱなしにしていただくほうが、こまめに消すよりも消費電力が少ない傾向にあります。ただ、いつでもつけっぱなしの方が良いというわけではなく、長時間外出される場合はスイッチを消したほうが無駄な電力の消費を抑えられます。

--時期や時間帯によって違いはあるものの、今の時期なら「こまめに消す」より「つけっぱなし」の方がお得な傾向にあるんですね。

帰宅後に効率的にエアコンを使うコツ

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出典元:shutterstock

--そうなると、朝仕事に行く時など、長時間家を空けるならエアコンは消した方がいいということですよね。

ただ、やはり帰宅後はエアコンのきいた涼しい部屋でくつろぎたい…という方が多いと思います。効率的にエアコンを使うにはどうしたらよいでしょうか?

同:夏の暑い日、エアコンを長時間止めていると室内に熱気がこもります。外から帰ってきて、部屋の中の空気が外よりも暑いと感じたときは、エアコンのスイッチを入れる前に窓を開けて部屋の換気を行いましょう。部屋にたまった猛烈な熱気を外に逃がしてからエアコンをつけると、エアコンにかかる負荷が和らいで室内を効率的に涼しくできるため、節電につながります。

それから、エアコンに加えて扇風機やサーキュレーターを併用する方法をおすすめします。暖かい空気は上昇する性質があり、夏場の室内では天井付近や床付近に「温度ムラ」が起こりやすくなっています。しかし、扇風機やサーキュレーター、空気清浄機を併用することで、それを抑えることが期待できるんです。

しかも、これは「節電」にもつながるんですよ。

かえってお得に!?エアコンと扇風機を併用するメリット

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出典元:shutterstock

--えっ! 電化製品を追加で使用するのに「節電」につながるんですか?

同:また、 キッチンなど、エアコンの室内機から離れた場所は、エアコンからの冷風が届きづらく十分に涼しくならない場合があります。過度に設定温度を下げて対応しようとすると、消費電力の増加につながります。このような時は、エアコンの設定温度を下げる前に、扇風機やサーキュレーターを活用して離れた場所に冷風を届ける工夫をしてみましょう。

さらに扇風機や・サーキュレーターの風を直接体に当てることで、体感温度を下げる効果が得られます。設定温度を過度に下げるより、こうした工夫をしていただく方が消費電力の抑制が期待できます。

--なるほど…とても参考になります。ちなみに、温度ムラ抑制のために併用する際の適切な設置方法などはありますか?

同:扇風機、サーキュレーター、空気清浄機をエアコン正面の離れた位置に置き、天井側に向けることをおすすめしています(扇風機の風向は、天井の真ん中の方向に向けるイメージです)。そうすることで、扇風機、サーキュレーター、空気清浄機の風が室内の空気を撹拌(かくはん)し、温度ムラを抑える効果が期待できます。

酷暑を賢く乗り切ろう!

「つけっぱなし」と「こまめに消す」問題の真相だけでなく、室内を効率よく冷やすための方法を知ることができました。

夏はこれからが本番。厳しい暑さはまだまだ続き、エアコンの使用頻度もいっそう高くなるはず。ぜひ由井さんのお話を参考にしてくださいね。

今回取材したのは…

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取材した方:由井明日香さん
ダイキン工業株式会社 コーポレートコミュニケーション室 広報G



筆者:松本陸杜/ライター
カルチャー系メディアを中心に活躍するフリーライター。ジャンル問わずさまざまなコンテンツを執筆している。なかでも食レポに関するワーディングに定評がある。週5日はコンビニに通う、コンビニ情報通。戦略を考えながら対戦するカードゲームが好き。