俳優・渡邊圭祐さんインタビュー「テレビに出るようになって今日まではあっという間だった」

レディたちが気になる「彼」の本音に迫る『#いま彼を知りたい』。今回は、数々の話題のドラマで存在感を発揮する俳優・渡邊圭祐さんのインタビューをお届け。快進撃が止まらない渡邊さんのクールな外見とは裏腹の意外な素顔に迫りました！

掲載：美人百花2021年9月号「＃いま彼を知りたい」

俳優として大事にしているのは、自分が楽しむこと

――24歳のとき『仮面ライダージオウ』で俳優デビュー。その後、『恋は続くよどこまでも』でヘタレ新人看護師、『MIU404』で謎のYouTuberを演じ、昨年は、『直ちゃんは小学三年生』で短パン&ランドセル姿を披露。『恋はDeepに』で、今度は愛されキャラの御曹司にと、続けざまに話題作に出演し、気づけば世の女性たちをトリコにしてしまった渡邊圭祐さん。数々の作品で豪華なキャストに囲まれ、世間の注目度も高い今、渡邊さん自身は置かれている状況に戸惑いはないのだろうか。

「学生時代にテレビで見ていた方々とご一緒させていただくようになって、戸惑いというより、興奮しているかもしれないですね。一般人のミーハー心がいかんせんまだ抜けていません。ただ、そこが自分のよさでもあると思っているんです。十代からこの世界で活躍する方が多い中で、僕はデビューが25歳で圧倒的にスタートが遅い。でも、逆に25まで普通の男として生活してきた経験は自分だけのアドバンテージじゃないかと。地元の仙台に帰ったときも、友達に『変わってなくて、安心した』と言われます。今のところは、ですが（笑）」

――美形のミステリアスなビジュアルから一見、近寄りがたいのかと思いきや、人懐っこいハンサムさで場の雰囲気が一気に和らいだ。ご本人いわく「中身は意外と熱いタイプ」。そんな渡邊さんが演技に興味を持ったのは、大学生時代、とある劇団のワークショップに参加したのがきっかけだったという。

「20人ぐらいが輪になって、指を指されたら銃で撃たれて、ほふく前進で他の誰かの足元までいき、タッチするとその人が次に誰かを指すというお遊戯みたいなこともして。同じように指を指されたら大笑いしながら、あるいは大泣きしながら誰かにタッチするとか。でも、普段なら押し殺してしまう喜怒哀楽の感情を爆発させ、全力でバカになれるって面白いなと思った。それが役者を目指す一歩目になりました」

――しかし、そこからデビューまでの3年間、葛藤もあった。大学卒業後、地元の古着屋で働きながら月に1、2回上京し演技のレッスンを受けていたものの、1年たっても生活に変化はなく、チャンスも巡ってこない。「ならば自分でチャンスをつかもう」と、海外留学を決意。

「まずは英語の基礎を身につけ、ワーキングホリデー制度を使って1年カナダで働き、そこで語学力をアップさせてアメリカの俳優スクールに通い、演技のスキルを上げる……という自分なりのプランを立てました。ところが、留学を終えたタイミングでマネジメントが変わり、急に『仮面ライダージオウ』のオーディションを受けることになったんです。運よく初オーディションで受かって、テレビに出るようになってから今日までは、本当にあっという間でした」

――たった一度のチャンスをものにしたあとの活躍ぶりは前述のとおり。「まだ作品数は少ないですが、次々と大きな役をいただき、急な階段を上ってこられたのはありがたいこと」と胸を張る。そんな渡邊さんが俳優として常に大事にしているのは「自分が楽しむ」こと。

「自分が楽しんで役に取り組まないと、心が追いつかず、見てくださるみなさんに伝えたいメッセージが届かないし、響かないと思うので。仕事はもちろん、生きる上でも、自分が楽しめるかどうかを大切にしています」

シャツ¥63,800/シュガーヒル(シック) デニムパンツ¥79,200/セブン バイ セブン(サカス ピーアール)

Profile

渡邊圭祐（わたなべけいすけ）

1993年生まれ、宮城県出身。地元仙台でモデルとして活躍したのち、2018年のドラマ『仮面ライダージオウ』で俳優デビューし、一躍人気者に。その後の『恋は続くよどこまでも』の新人看護師役が話題を呼び、続く『MIU404』『恋はDeepに』でも好演。

撮影/中村完(f-me) スタイリング/吉本知嗣 ヘアメイク/Emiy 取材・文/みやじまなおみ