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【中央区】あった!毎日食べたい理想の定食。KATO SHOTEN(加藤商店)本店

  • 2022.7.7
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自宅での食事は、結婚して以降は私の担当なので毎日料理を作っていますが、私の場合、なにしろ断然興味があるのは「食べること」の方なので、可能ならば自分以外の人が作ってくれる料理だけを3食食べて暮らしてみたいものだと密かに夢想しています。

実はこの思いには、日々の献立(主に夕食)を考える苦悩(大仰か?)から開放されたいという願望も含まれています。

という訳で、後片付けの心配も不要な「外食」は、私にとって至福の時間なのですが、諸事情あって私にとっての外食は「ランチ」のイメージが強いです。 お店によってはディナーと変わらない豪華なメニューが、店内で非日常気分に浸りつつ割安で味わえるので、外食は専らランチ派です。

自宅では食べられない(作れない)素敵な見た目と味を楽しめるのが醍醐味と、私はランチメニューを楽しんでいますが、それでも結局は、飾り気がなくどこか懐かしいお惣菜がお盆にのっている「定食」に戻ってしまいます。そんな自分の習性(?)を改めて自覚していたある日、思いがけない偶然から見つけたのが「KATO SHOTEN本店」でした。

これは大発見かも?

市営地下鉄東西線「バスセンター前」で降り、札幌市民ギャラリーに行こうと歩いていたところ道に迷い(私は重症の方向オンチ。)、ウロウロ歩き回っていた時に目に留まったのが、 「KATO SHOTEN本店」の建物でした。

出典:リビング札幌Web

壁面に赤レンガが使われている入り口が素敵で、惹きつけられました。表通りから離れた場所にあるところが、「知る人ぞ知る店」のような雰囲気も感じられます。「これは、もしかして大発見かも?」という予感も…。

その予感が大当たりだったことを、後日私はランチをこのお店で頂いて知ったのでした。

美味しくて、心も和む「日替わり定食」

ここ「KATO SHOTEN」で11:30〜14:00に提供されている「日替わり定食」(858円)は、とにかく美味しい!

野菜は、歌志内市の契約農家から直接仕入れているそうで、見るからに新鮮そのものでした。米は、玄米の状態で仕入れ、週に一回、白米に精米しているそうです。

定食のご飯は、白米と玄米の割合が9:1(KATO SHOTENのHPより。)で、米を水に浸す時間はそれぞれ違い、白米は4時間浸水するのに対し、玄米は8時間じっくり浸水させるのだとか。プチプチした玄米の歯ごたえが心地よく、納得の美味しさのご飯です。

下は私が頂いた「ポークソテーデミグラスソース定食」です。

出典:リビング札幌Web

別の日に頂いた下の定食は、「チキンカツおろしポン酢定食」。小鉢に盛られているお惣菜2種がなんとも家庭料理っぽくて温かみがあり、私にしては珍しく「我が家の夕食の献立の参考にしたい…。」と思った位です。

私が頂いた定食は、どちらもたまたま肉料理がメインでしたが、魚料理の日もあります。一週間分の日替わり定食のメニューを、お店のHPで確認することができます。

出典:リビング札幌Web
KATO SHOTENと、加藤商店

意外なことに、KATO SHOTENは、近くの表通りにかつてあったという昭和30年に創業の「有限会社加藤商店」がルーツだそうで、HPによると、雑貨や食品など多様な商品を販売する、現在でいうところのコンビニ的な店だったそう。加藤商店の看板が、KATO SHOTENの店内の壁にかかっています。

出典:リビング札幌Web

KATO SHOTEN店主で有限会社加藤商店三代目、取締役の加藤公彦さんに、お店についていろいろ伺うことができました。

店内の内装は、家族やスタッフで手作りしたそうで、カウンターには札幌市南区にある石山緑地の札幌軟石を使用し、木材は、北海道各地の森林組合を回って見つけてきたエゾ松や槐(エンジュ)の原木を使ったという、とてつもないこだわりが詰まっていました。

出典:リビング札幌Web

看板は昭和33年制作とのことで、現在では同じ物が作れないかもという位貴重なものだそう。

出典:リビング札幌Web

加藤商店があった昭和44年当時の店鋪近辺地図が店内に貼られています。

元は、なんとサイロ!

壁の赤レンガが印象的な入り口でしたが、なんと、江別にあった「サイロ」を解体して取ったレンガで出来ているとのこと。新品のレンガでは味わいがないからと、あえて経年使用されたレンガにこだわったのだそう。

サイロが解体されてレンガが山積みになっている写真を見せてくださいましたが、この山積みの中から店鋪入り口の素材になるものを選別したとは…想像しただけで気の遠くなるような作業です。 ぜひ、この入り口の実物を確認してみてください。

出典:リビング札幌Web

サイロの赤レンガはカウンター内キッチンの壁にも使われています。

出典:リビング札幌Web

槐を使用した壁がある、個室風の小部屋(1階)

出典:リビング札幌Web

奥にあるストーブは冬に大活躍するそう。

2階にも席あり。

2階にも席があります。こちらは一階とは異なるカジュアルな雰囲気です。カウンターにずらりと並んでいる酒瓶が種類豊富です。ふと、ルーツの加藤商店ではお酒も販売していたというエピソードを思い出しました。

出典:リビング札幌Web
ユニークなロゴの由来は

ところで、KATO SHOTENのロゴは、きれいに食べられている魚の絵です。とてもユニークなので、ロゴの由来について加藤取締役に訊いてみました。

出典:リビング札幌Web

子供の頃に食卓で、出された食べ物を大切にきれいに食べきるよう、よく両親や祖父母から言い聞かされた思い出が元だそうで、その象徴として、「身が殆ど残っていない程きれいに食べきっている魚」が思い浮かんだのだとか。なんとなく心が温かくなる、とてもよい話でした。

きっと、店内の内装も食材にもこだわり抜いたKATO SHOTEN本店で、客が食事を残さず平らげ、満足して欲しいという願いが込められているのではと私は解釈しました。 なんとも心和む、こだわりの定食。偶然出会えてラッキー!と改めて思った私でした。

KATO SHOTEN本店(カトウショウテンホンテン) 住所 北海道札幌市中央区南1条東5丁目1-56 TEL 011-231-5987 営業時間 ランチ11:30〜14:00(月〜金)ディナー18:00〜23:00(火〜土※土は17:00〜) 定休日 日曜・祝日(月曜はランチ営業のみ) アクセス 市営地下鉄東西線「バスセンター前」10番出口から徒歩約2分 駐車場 なし URL https://www.kato-shoten.jp/

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