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『二十五、二十一』が韓ドラ青春群像劇の傑作になれた理由

  • 2022.6.28

韓国ドラマの特徴の一つは、群像劇がとても多いということだ。もちろん、ドラマは男女の主人公2人を中心に動いていくのだが、かなりの比重で周囲の人たちのことも詳細に描いていく。

それによって、主人公に負けないほど脇役の存在感が高まり、結果として多くの登場人物の人生までも興味深くなっていく。こうした群像劇こそが、韓国ドラマが特に得意とするところなのだ。

そういう群像劇の中で最近の傑作といえば、真っ先に取り上げたいのが『二十五、二十一』である。

このドラマは、ペク・イジン(ナム・ジュヒョク)とナ・ヒド(キム・テリ)が主役カップルになっていたが、この2人に深く関わってくるのが、コ・ユリム(キム・ジヨン)、ジウン(チェ・ヒョヌク)、スンワン(イ・ジュミョン)という3人であった。

コ・ユリムはフェンシングの五輪優勝者でナ・ヒドの「あこがれの人」だ。やがてナ・ヒドが力を伸ばしてきて、ユリムとヒドは最高のライバル同士になっていく。そのとき、ユリムの重圧もドラマは丁寧に描いていて、ユリムが暗いプールの飛び込み台から飛び降りるシーンは圧巻だった。本当に、彼女の悲しみをよく表していた。

写真の左からチェ・ヒョヌク、キム・ジヨン、キム・テリ、ナム・ジュヒョク、イ・ジュミョン(写真提供=tvN)
登場人物の個性が際立つ

そのユリムとラブロマンスを繰り広げるがジウンだ。彼はずっとユリムを支え、最高の「心のイケメン」ぶりを発揮していた。特に、ジウンとユリムが空港で抱き合うシーンは感動的であった。

もう一人のスンワンは、秀才でありながら高校を中退してしまう。それは、ジウンが暴力教師にひどい体罰を受けたことを強く抗議したからだった。友人のために信念を貫いたスンワン。本当にかっこいい女性だった。

主役の2人と友人の3人。この5人が夏の修学旅行に出かけて海で最高の思い出を作る。その名場面は『二十五、二十一』のテーマにもなっていて、このドラマは人生の最高の瞬間を思い出させてくれる作品になっていた。

韓国ドラマにとても多い群像劇。その中で『二十五、二十一』は登場人物の個性が際立つ特別なドラマだった。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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