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【結露】「カーテンが濡れる前にやってみて!」結露の対処法を【YKK AP】に聞いてみた!

  • 2022.12.26
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冬は結露に頭を悩ませている方も多いはず。窓ガラスに水滴が付き、ついにはせっかく買ったカーテンがビショビショになってしまった…なんてご経験はありませんか?

「毎年悩んでいたけれど、今年こそ解決したい!」そこで今回、TRILLニュースが取材したのが、YKK AP株式会社広報室の飯野原輝さん。窓の結露の原因や、それを防ぐための対処法などを詳しくうかがってきました!

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Nataliia Yankovets/Shutterstock

結露が起きる原因とは?

――毎年冬になると結露に悩んでいる方も多いと思います。しかし、そもそもなぜ結露は起きてしまうのでしょうか?

飯野さん:結露は空気中の水蒸気が気体から液体へ変化する現象です。その時の空気の「温度」と「湿度」の関係で、結露する温度(露点温度)が決まっています。

例えば温度20℃、湿度60%の空気は12℃が露点温度なので、12℃以下のものに触れて、12℃以下に冷やされると水に変化し結露となって現れます。同じ20℃でも湿度が90%は18.3℃、50%は9.3℃、30%では1.9℃が露点温度となります。

つまり、その時の室内の温度と湿度で決まる露点温度より、窓の表面温度が低いために結露が発生するということになります。

――温度だけでなく湿度も関係しているんですね。

飯野さん:そうなんです。より簡単に説明すると、暖かく湿った空気が冷やされ、空気中の水蒸気が水滴になることで発生します。よく冷たい水を注ぐとコップの外側が曇って水滴が付きますが、これも結露の一例です。

住まいでも、外の気温が低いのに暖房によって室内だけが暖かく湿度が高いと、冷たい外気に影響されやすい壁や窓の内側に水滴がびっしり付いてしまいます。

――なるほど。同じ気温にもかかわらず、昨日は結露がつかなかったのに今日はついた…なんて時は、暖房など別の要因が考えられるんですね。

結露がもたらす影響とは?

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PRO Stock Professional/Shutterstock

――では、結露を放置しておくとどのような影響があるのでしょうか?

飯野さん:多くの点で悪影響が考えられますが、今回は7個指摘させていただきます。

・結露によって濡れた窓でカーテンがビショビショに
・部屋の中や押入がジメジメに
・畳や寝室のベットがジットリ
・室内の隅や、タンスなど家具の裏などにカビやシミが発生
・カビを食べるダニが発生
・カビの胞子やダニの糞を吸い込むことでぜんそくやアトピー、アレルギーの原因になる
・住まいに使われている建築材料が腐ってしまうことも

――ありがとうございます。窓やカーテンの影響はなんとなく理解していましたが、部屋の中にも想像以上に深刻なダメージを与えてしまうんですね…。健康面でも無視できないリスクがあるようで、少々焦りを覚えてしまいました。

結露を予防するためには?

――ここまでお話をうかがってきましたが、おそらくこの記事を読んでいる皆さんが、最も気になっているのは結露対策だと思います。具体的にどのような対処法があるのでしょうか?

飯野さん:結露を抑えるには「十分な換気」と「水蒸気の発生源を減らす生活」が必要です。具体的には調理時や就寝前に換気をしたり、洗濯物の室内干しを控えたりすることなどが重要です。こまめに換気をして、室内の水蒸気をできるだけ外に逃がすようにしましょう。特に冬場は室外の空気が乾燥しているので、ちょっとの換気でも効果的です。

――なるほど! 換気は今日からすぐに取り入れることができますし、特別な道具も必要なし。それだけで効果が期待できるなら、実行しない手はなさそうです。

飯野さん:そして、長期的には住まいをしっかりと断熱化すること。そのためには、住宅で一番熱の流出量が多い(全体の50%を占める)窓をまずは断熱化することが効果的です。

たとえば、窓の内側に簡単に設置できる樹脂製の内窓や壁を壊さずに新しい窓が設置できるカバー工法の高断熱窓など、対応方法はいろいろあります。それによって、外の気温の影響を受けにくくし、建物の保温性を高め、結露を抑えることができます。

まずは換気から!

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Pixel-Shot/Shutterstock

結露が起きる原因やその対処法について、飯野さんに詳しいお話をうかがうことができました。今まで「冬だから仕方ない…」と諦めていた方も、まずは換気から取り組んでみてはいかがでしょうか? もしかしたら、今までの悩みが解決されるかもしれませんよ。

今回取材したのは…

YKK AP株式会社
広報室 広報企画グループ
飯野 原輝さん

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「結露、カビ・ダニ、アレルギーの発生を抑える“樹脂窓”のPRに力を入れています」



筆者:松本陸杜/ライター
カルチャー系メディアを中心に活躍するフリーライター。ジャンル問わずさまざまなコンテンツを執筆している。なかでも食レポに関するワーディングに定評がある。週5日はコンビニに通う、コンビニ情報通。戦略を考えながら対戦するカードゲームが好き。