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「花粉を持ち込みづらい“窓”の開け方って?」【YKK AP】に気になる疑問を聞いてみた!

  • 2023.2.21
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暖かい春の訪れを待ち遠しく思う一方で、どうしても頭に浮かんでしまうのが花粉の悩み。お出かけや、洗濯、部屋の換気など、あらゆる場面で気になってしまう方も多いのではないでしょうか。

そこで今回、TRILLニュースが取材したのがYKK AP株式会社飯野 原輝さん。花粉対策に有効な換気のコツなどを聞いてみました!

日本人の3人に1人が「花粉症」!?

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画像:sruilk/Shutterstock.com

春は気温が上がり過ごしやすくなりますが、一方で「花粉症」に日々悩まされている…そのような方も多いと思います。

環境省の『花粉症環境保護マニュアル2022』によると、「花粉症」は、植物の花粉が原因でくしゃみ・鼻水などのアレルギー症状を起こすそう。その中でも、日本で多い「スギ花粉症」患者は、なんと日本人の3人に1人もいるのだとか。

換気はどのようにするのが良い?

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画像:ronstik/Shutterstock.com

--いくら花粉が辛くとも、毎日部屋の換気を行う必要があるかと思います。そこで、まずは効率的な換気(窓の開け方)について教えてください。

飯野さん:換気には風の「入口」と「出口」をつくることが大切です。窓を1カ所開けても換気効果はありますが、空気の淀みが解消されにくいことがあります。空気の流れをつくるため、部屋の中に複数の窓がある場合は二方向の壁の窓を開けましょう。特に対角配置の窓を開けると部屋の中を空気が循環しやすくなり、効果的に空気の入れ替えができます。

--なるほど。ちなみに、もし窓が1カ所しか開けられない場合は、どうしたらよいでしょうか?

飯野さん:窓が1カ所しか開けられない場合は、室内ドアや他の部屋の窓を開けることで、家全体で風の通り道をつくるよう努めましょう。また、自然に風が起こりにくい場合には、サーキュレーターで空気を撹拌(かくはん)したり、扇風機を窓に向けて風を送ることで、淀みを解消しながら空気を外へ流すことも可能になります。

--ありがとうございます! 上記を踏まえて、さらに花粉の侵入を極力防ぎつつも換気する…そのような方法はあるのでしょうか?

飯野さん:完全に防ぐことはできませんが、できる限り減らしていくことはできます。たとえば、窓を細めに開けて、レースのカーテンを通して風を入れる方法が効果的です。
環境省の『花粉症環境保護マニュアル2022』によると、窓を全開にして1時間換気した場合、侵入する花粉は約1,000万個ですが、窓を10cm幅程度に開いてレースのカーテンを通すことで、約4分の1にまで減らせます(※3LDKのマンション1戸の場合)。

--レースのカーテンを通すだけで、それほどまでに大きな違いが生まれるんですね。

飯野さん:そうなんです。それに、窓を開けている時間は短めに、10分程度で十分ですよ。

--なるほど! ちなみに、もし花粉の飛散度の違いによって換気すべきタイミングが異なるようでしたら、最適な時間帯を教えていただきたいです。

飯野さん:花粉の飛散量は深夜から朝10時までは少ないと言われているため、朝のうちに換気することをお勧めします。

--ありがとうございます! 時間帯によって、花粉の飛散量に差異があるなんて知りませんでした。
ちなみに、部屋の中に侵入してしまった花粉をさらに飛散させないために、換気後すぐにすべきことはなんでしょうか?

飯野さん:掃除を徹底しましょう! 実は、侵入した花粉は窓の下や床にたまりやすいんです。エアコンのフィルターや網戸にも花粉が付いているので、忘れずに掃除機などで吸い取りましょう。もちろん空気清浄機を利用することもお勧めです。
また、意外に見落としがちなポイントがカーテンです。窓の開閉で花粉が付きやすく、手垢などで汚れてしまっています。花粉の季節は自宅で丸洗いできるタイプを使用し、こまめに洗濯するのがお勧めです。

--たしかに、カーテンのお手入れは意外と見落としがちかもしれません…。今年の春からは注意しようと思います!

花粉に関する豆知識

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画像:leungchopan/Shutterstock.com

飯野さん:大前提として、外出先から家に極力花粉を持ち込まないようにしましょう。
出かけた時などに衣服や髪に花粉が付くことが多いので、帰ってきたら家に入る前に専用ブラシなどで服や髪に付いた花粉を落とし、室内に持ち込まないようにすることなども、効果的な方法の1つですよ。

--たしかに! そもそも持ち込まなければ、被害は最小限で済みますもんね。

飯野さん:また、花粉が飛散する時期に洗濯物を干す上で、理想的な環境の条件があります。

①花粉付着を抑制する囲い
②日当たりの良さ
③湿気がこもらない空間
④洗濯物を干す十分なスペース

これらの条件を満たすにはテラスやバルコニーに囲いを設置することです。やや大掛かりになりますが花粉を気にせず太陽光で洗濯物を干すことができます。加えてPM2.5や黄砂対策、雨や強風時の洗濯物干しスペースだけでなく、日当たりの良いくつろぎ空間として有効活用できます。囲いの窓は開閉が可能ですので、花粉のシーズン以外は窓を開けて洗濯物を干すこともできます。

--花粉症対策としてだけでなく、日常的に洗濯物を快適に干せるようになるのはうれしいです! とても参考になる情報をたくさんご説明いただき、本当にありがとうございました。

持ち込まない&換気を徹底しよう!

これから本格的に「花粉症」の時期となり、今から頭を抱えている方も多いはず。

飯野さんのアドバイスを参考に、まずは家の中に花粉を持ち込まないことを徹底し、換気のコツを実践して、少しでも「花粉症」が楽になるよう頑張りましょう!

今回取材したのは…

YKK AP株式会社
広報室 広報企画グループ
飯野 原輝

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執筆:松本陸杜/ライター
カルチャー系メディアを中心に活躍するフリーライター。ジャンル問わずさまざまなコンテンツを執筆している。なかでも食レポに関するワーディングに定評がある。週5日はコンビニに通う、コンビニ情報通。戦略を考えながら対戦するカードゲームが好き。

イラスト: vaguely(Instagram / HP
編集:TRILLニュース