1. トップ
  2. 恋愛
  3. チョン・ヘインが演じた『D.P.』の主人公はどこが頼もしいのか

チョン・ヘインが演じた『D.P.』の主人公はどこが頼もしいのか

  • 2022.6.22

チョン・ヘインは、『あなたが眠っている間に』(2017年)で俳優としてよく知られるようになり、『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』で大ブレークを果たしている。甘く童顔な印象が強く、「理想的な年下男子」とよく称されていた。

その後、『ある春の夜に』でシングルファザーを巧みに演じて多様な演技力を発揮し、好評を博した。

そんなチョン・ヘインが軍隊の生々しい現実を描いた『D.P.―脱走兵追跡官―』に主演したときは「意外性」に驚いた。彼の持つイメージと「軍隊」がすぐには結びつかなかったからだ。

しかし、完成したドラマを見ていくと、「チョン・ヘインの骨っぽさ」が主人公アン・ジュノに完全の乗り移っていて、ストーリーの緊迫感が如実に伝わってきた。

このアン・ジュノは配達の仕事をしているときも、理不尽な客に対して我慢しないタイプだった。それによって雇用主から叱責されても、信念を曲げなかった。

チョン・ヘインは多様な演技力を発揮している
頼もしい存在

そんなアン・ジュノは入隊して先輩兵士から執拗なイジメを受けても、決して卑屈に従わない。このあたりのアン・ジュノの堂々たる生き方を、チョン・ヘインは強い意志を表情に込めて演じていた。

アン・ジュノは背が高いという理由だけで憲兵隊に配属された。担当した任務は脱走兵の逮捕である。こうして、様々な理由で軍隊から脱走せざるをえなかった男たちの深刻な事情が描かれていく。

実際にチョン・ヘインは俳優としてデビューする前に兵役を経験していた。通常、兵役期間中に兵士は二等兵、一等兵、上等兵、兵長と昇級していくのだが、特にチョン・ヘインはアン・ジュノを演じていて二等兵時代のことが本当に参考になったという。

それは、軍隊内で一番大変な時期なのだが、そのときの苦労を思い出しながら演じきって、チョン・ヘインは『D.P.―脱走兵追跡官―』で高い評価を得た。

自分が本当に納得できないときは先輩兵士を激しく殴りつけるアン・ジュノ。正義感が強く権力にも屈しない男をチョン・ヘインは本当に頼もしい存在として見せてくれた。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

元記事で読む
の記事をもっとみる