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6年ぶりのBL! 榎田尤利が描く、珠玉の異種間ラブストーリー

  • 2022.6.22
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おまえと目が合って初めて......
自分のどこに心臓があるのかを知った......。

2022年6月17日発売の『賢者とマドレーヌ』(リブレ)は、人嫌いで珍獣好き×美しい瞳の忌み者の異種間ラブストーリー。榎田尤利(えだゆうり)さんによる6年ぶりのBL新刊とあって、注目を集めている。

あらすじは以下の通り。

誰もが羨む美貌と聖職者としての高い地位。それらを手にしながら無感動に生きる『風読み』は、忌み者として蔑まれる『アラズ』を物珍しさから助ける。瀕死にもかかわらず、燃える瞳で抗うアラズ。その輝きに風読みは気づかぬうちに心奪われていた。人の言葉を解さぬアラズだが、傷も癒え、風読みとの生活に少しずつ馴染み、好物のマドレーヌを頬張るようになる。やがてその身体が変化する『季節(ルトゥ)』が訪れ、二人の間にも...。

登場人物が魅力的だ。文善やよひさんの美しいイラストの力もあり、想像力を掻き立てられる。

美しく長い銀の髪、銀の睫毛、灰青の瞳を持ち、類い希な美貌で名高い「風読み」は、アーレの中でも屈指の名家の出身で、気圧、気温、湿度など大気の変化を敏感に察知する天恵を持つ。一方、無口で無表情なことから、『美しき石像』と呼ばれ、とっつきにくいイメージだ。人間にはあまり興味がなく、珍しい生き物たちとともに暮らしている。

一方の「アラズ」は、忌み者として蔑まれている、森に暮らす少数部族のことを指す。「風読み」が助けたアラズの少年(マドレーヌ)は、赤に金と黄を混ぜたような、紅玉髄(カーネリアン)にも似た色の瞳を持ち、肌の色や質感も、他の民とは異なる、不思議な魅力の持ち主だ。ジュノの民の家からパンや軟膏を盗み、捕らえられ、檻に入れられていたところを風読みに助けられる。非常に粗暴だが、風読みの屋敷にいる生き物たちとはすぐに馴染んだ。

BL小説を読んだことがない方はもちろん、ファンタジー好きな方にもオススメの1冊。キャラクターたちの魅力に酔いしれること間違いなし。

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