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紛らわしい!「若干」と「弱冠」の意味の違いは?弱冠を使える年齢は限られている?

  • 2022.6.19

若干と弱冠は、共に「じゃっかん」と読み、その意味も似たり寄ったりなことから、つい混合してしまう事もあります。 しかし、「若干」と「弱冠」は意味が違うため使い分けがされます。

そこでここでは、「若干」と「弱冠」の意味と成り立ちから違い、そしてそれぞれの類義語を解説していきます。

「若干」とは

 

まずは、「若干」の意味や成り立ちについて解説していきます。

「若干」の意味

「若干」とは、数が少ないこと程度が低いことを指します。 年齢などの数字だけではなく、人や物の質についての表現にも用いられます。

日常で最も使われる用途としては、数字や数量は明確ではないものの、それほど多くないことをあらわす際でしょう。

たとえば、「若干数名が遅刻しています」という場合、、遅刻をしているのは1人だけではないけれど、それほど大人数ではないよという表現となっています。 具体的に1や2といった数字出さないけれど、少ない数字という事は伝えられる便利な言葉ともいえますね。

「若干」の成り立ち

若干の「若」という字は「わかい」ことではなく、「ごとし」という読みによる~のようだという意味で用いられています。 そして、「干」は干すの意味・・・という事ではありません。 ここでの「干」は、一種の言葉遊びで、「一と十」の事を意味します。

つまり、「一の如く、十のごとし」という表現となるので、一のようでもあり十のようでもあるということをあらわしています。 そのため、曖昧ではあるけれでも決して多くはない数字をあらわす際に用いられる言葉と解釈され、現在のような用いられ方がされるようになりました。

「弱冠」とは

 

ここからは「弱冠」の意味と成り立ちをまとめていきます。

「弱冠」の意味

「弱冠」とは、若いことを意味します。

もともとは「二十歳」を指す言葉として使用されていました。 そのため、現代でも20歳ちょうどのことを指す言葉として用いられる事もあります。

そのため、若い人全般に対して「弱冠」という言葉を用いるのは本来は間違いだと言われる事もあります。 その一方で、近年はむしろ若い人という意味で使うことが多くなったため、誤用とは言い切れないともされています。

「弱冠」の成り立ち

弱冠の由来は、古代中国で書かれた「礼記」という儒教の基本的な経典にあるとされています。 礼記には「二十を弱といいて冠す」という記述があります。 「弱」とは古代中国でニ十歳を指す言葉で、「冠す」は元服して冠を被る様子をあらわしています。 このことから、「二十歳の男性」を指す異称としても用いられてきました。

この成り立ちから、「弱冠」は二十歳のみに使われる言葉ともされるのです。 現在では、若い人という意味で使われ他、二十歳前後の人物を指す際にも実際には使われています。

また、相対的に若いという意味でも用いられることがあります。 たとえば「彼は弱冠27歳で国会議員となった」という場合、27歳は二十歳前後の若者とは言えないので誤用にも見えます。 しかし、政治家の世界で見るとどうでしょうか、衆議院議員の被選挙権が25歳なので相当若くして議員になったと考えて差し支えは無いでしょう。 そのため、この弱冠の用い方もあながち間違いとは言えないのです。

類義語もそれぞれ違う

 

「若干」と「弱冠」では意味合いが違いますので、それぞれ類義語も異なります。

「若干」の類義語

「若干」の類義語としては、「いくらか」「少しばかり」などがあげられます。 どれも少ない量や数が明確にせずあいまいに表現する言葉です。

また、「わずか」といった量や数を表す言葉もニュアンスの違いこそあれ、類義語といえます。

「弱冠」の類義語

「弱冠」の類義語には、「弱年」「弱輩」などがあります。 共に年齢に関わる表現となっています。

弱年は年齢が若いことをあらわしており、弱輩は実績や経験が乏しく未熟なことを表現する際に使われます。

まとめ

「若干」と「弱冠」は、意味も似たようなところがあるにもかかわらず、共に「じゃっかん」と読む紛らわしい言葉ですが違いもあります。 若干は人や物の量や数が多くないことを、弱冠は二十歳前後の若い人を指す年齢に関わる言葉となっています。

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