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パク・ソジュンは『梨泰院クラス』の主人公をどこまで分身にできたのか

  • 2022.6.15

2020年以降、コロナ禍によって人々の在宅率が高まり、それに応じて急成長したのがNetflixに代表されるエンタメの配信サービスだった。その中で、『梨泰院クラス』は本国・韓国だけでなく、世界各地でランキングの上位を占めるようになった。

とりわけ、日本では芸能人の多くが『梨泰院クラス』を絶賛する中で不動の人気を得るようになり、配信から2年以上が経過してもランキング10位以内を確保するほどだった。

これは、本当に信じられない出来事だ。目まぐるしくヒット作が移り変わっていくのが人気ドラマの宿命だというのに、『梨泰院クラス』は常に多くの新しい視聴者を獲得し続けている。

それだけではない。『梨泰院クラス』は『六本木クラス』というタイトルでリメイク版が日本で制作されるようになり、7月からテレビ朝日系で放送される。

このように、『梨泰院クラス』が作り出した世界観は国を越えて同時代の人々に受け入れられた。もはや普遍的なドラマと言っても過言ではない。

パク・ソジュン
分身のような躍動

その主役を演じたパク・ソジュンは、他に例える俳優がいないほど独自の存在感を放っている。考えてみれば、『梨泰院クラス』というドラマがあれほど強烈な個性がぶつかりあう「人間ドラマ」になりえたのも、中心に位置していたパク・ソジュンの創造力が最高度に演技に注がれていたからだ。

それによって、主人公のパク・セロイは人間の業を知り尽くしたキャラクターとして成長し、素手で巨大企業をつぶしていくというワクワクするストーリーが成立したのである。

それは、つきつめれば『梨泰院クラス』だけではなかった。『彼女はキレイだった』のソンジュンにしても、『花郎〈ファラン〉』のソヌにしても、あるいは、『キム秘書はいったい、なぜ?』のヨンジュンにしても、彼らはまるでパク・ソジュンの分身のように躍動し、ドラマにスリリングな展開を持ち込んでいた。

このように、パク・ソジュンは演じるキャラクターに強烈な生き方をあますところなく投影できる俳優なのである。そこが、彼の本当に凄いところだ。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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