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生まれて初めてかな?穴から顔を出した、キタキツネの赤ちゃん。愛情いっぱいの子育てを、かわいい20枚の写真で!

  • 2022.6.11
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この写真は、穴の中で生まれた子ギツネが、生まれてほぼ初めてくらいに明るい場所に姿をみせた時の写真だと思います。キツネと言われなければ、すぐにはわからない方もいらっしゃるのではないでしょうか?

カラダの色は黒っぽくって、目は少し青みがかっています。顔は、柴犬のような丸顔です。大きさは、大人の男性の握りこぶし3つ分くらいかな?こんな子ギツネが、多いときだと10匹ぐらい穴から出てくるのです。

Sitakke
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子育ては、お父さんキツネも参加しますが、お父さんはもっぱら〝外回り〟担当というパターンが多いようです。エサを運んで巣穴に戻ってくる途中で待っているお母さんにエサを渡します。子ども達のところに持って行くのは、お母さんキツネ…。

エサを当然のように受け取るお母さんキツネもたまにいますが、よく目にするのは、「さすがお父さん、良いエサを見つけるわね!子ども達、きっとよろこぶわ!」なんて言いながら(たぶんですが…)首の辺りにチューなんかして、お父さんのモチベーションをグッとくすぐる、賢いお母さんキツネの姿です。

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子ギツネ達は、穴から顔を出し始めて10日くらいが経つと、カラダの色がだんだんキツネ色になってきます。キタキツネは、何度も〝引っ越し〟をして、その時々の子ギツネ達にピッタリな環境で子育てをするのですが、下の写真は、なんと森の中にある〝土管〟に引っ越してきた様子を撮影した、貴重な写真です。

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子ギツネ達は、お母さんキツネがオッパイのために巣穴に帰ってきて、穴の入り口で「グッグッグッ…」と声をかけると、ぞろぞろぞろと出て来ます。オッパイをあげて、1匹1匹の顔やカラダを丁寧になめて、ついているダニなどを落とします。

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子ギツネ達は成長するとともに、お母さんが再びエサをとりに巣穴を離れても、すぐには巣穴には戻らずに、巣穴のまわりを〝冒険〟することが多くなってきます。何事にも好奇心が旺盛で、それとともにきょうだいのじゃれあいもどんどん激しくなってきます。見ているこちらがドキドキしてしまうほどに…。

と思ったら、突然、電池が切れてしまったかのように、草むらでスヤスヤと眠ってしまったり…、人間でいうと、まるで幼稚園とか保育園の子どもたちのようです。

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キタキツネはもともと、人間が住む場所と、自然との、中間くらいに生息している動物です。キツネが巣を作れるような〝空き地〟などが少なくなった都市部では、公園などで子育てをすることも珍しくありません。

そんなキツネたちに、かわいいからとか、良い写真を撮りたいからといった理由から、エサをあげてしまう人もいます。人間が食べる甘いお菓子などを食べたキタキツネは、疥癬(かいせん)という毛が抜ける病気になってしまったり、道路に飛び出して車にひかれたり、人を怖れずに近づきすぎて、エキノコックス症の心配から駆除されたりすることもあります。

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ゴールデンウィークに、森の〝土管〟に引っ越してきた子ギツネたちに、5月下旬、久しぶりに会いに行ったのですが、そこに子ギツネ達の姿はありませんでした。 森の中に土管だけがポツンと残され、あたりには子ギツネ達がやって来る前のような静けさが、戻っていました。

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ちょっと前まで、お母さんに甘える「グッグッグッ」という子ギツネの声や、きょうだいでじゃれ合うときの「ガーガー」「ギャン!」といったにぎやかさであふれていたというのに…。 子ギツネ達、またお引越ししたんですね。いまごろは草原を駆けまわり、独り立ちにむけて〝狩り〟の練習に励んでいるに違いありません。

5月に姿を見せて、愛情たっぷりに育てられた子ギツネは、8月ころ、〝子別れ〟の時を迎えます。

〝子別れ〟の日は、突然やって来ると聞きました。

いつものようにお母さんのところに近寄ると、急に、ものすごい形相で吠えられ、時にはかみつかれ、近づくことはいっさい許されないのだそうです。子ギツネは、お母さんのもとを離れるしかありません。 子ギツネはきっと、何が何だかワケがわからず、これからどうしたらよいのか途方に暮れることでしょう。

麦畑が赤く染まり、収穫の時期を迎える頃、ひとり、とぼとぼと歩いている子ギツネを見かけたら、独り立ちしたばかりのキタキツネ、かもしれません。

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でも大丈夫、落ち込まないで! キミには、たくさんの希望や未来が、きっと待っています。

文:「北海道3大かわいい動物」プロジェクト事務局 / ami_papa

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