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「おうち時間」を充実させる、シンプルなインテリアのコツ

  • 2015.10.3
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センスのいい友人がいます。おうちに招かれるたびについ、インテリアを細かく観察してしまうほど。

(c) 8meg - Fotolia.com

そのお宅は、モダンデザインとアンティーク家具をうまく組み合わせ、とてもすてきな雰囲気でまとめられています。

空間作りに何かコツでも? と聞いたところ、ご主人から「人生の半分以上は、家で過ごすもの。掃除や模様替えを面倒くさがらず、マメにやることかな」という答えが。

「帰る気のしない家では、次の日の仕事もやる気が出ない。身も心も休めないからね」と続ける彼に、家族と過ごす時間を大切にするイタリア人らしい答えだな〜、と思ったものです。

ここイタリアでも「いい環境はいい人間を作る」と言われているのは同じで、プライベートも仕事も充実している方のお宅ほど、参考にしたいな…と思うすてきな要素がたくさんあります。

ここでは、そんな彼らに学ぶ「居心地のいいおうち作り」のためのコツをご紹介します。

1.モノには居場所を決める

弁護士事務所を営むご夫婦のお宅にお邪魔した時のことです。

ふたりとも19世紀ごろの家具が好きだそうで、アンティークなリビングなのに圧迫感が少なく、居心地のよいお部屋でした。

「骨董市へ行き、掘り出し物を探すのが楽しみ」と奥さまが話してくれたので、コレクションもかなりな数になるでしょう? と聞いてみたら「いや、本当に必要or好きなものだけを探すよ。だから買ったものは、そんなに多くない」というご主人の答えが返ってきました。

そんなおふたりが守っているルールは「モノの居場所を必ず決める」こと。5分たっても居場所を思いつかない場合は処分するそうです。

「市場で何か見つけても簡単には買わないわ。居場所を思いつかなければあきらめることも多いから、衝動買いはあまりしないわね」と奥さまが笑いながら語ってくれました。

2.3割はスペースを空ける

1DKにひとり暮らしをしている知人女性のお宅は、リビングの壁にオープンウォールボックスがずらり。

南米の民芸小物が好きな彼女は、旅行のたびに買ってくる焼き物や人形のコレクションを中に置いています。

家具はイタリア製のモダンなものが多かったのですが、無機質になりがちな雰囲気を民芸小物がやわらげていて、あたたかい雰囲気です。

こういう小物は整理が大変そうだけど、何かコツは? と聞いてみると「最初は私も整理するのが大変だった。だからモノを置くときのスペースを、最大7割までと決めてるの」という答えが。

「モノがぎっちり収まっていると、雑然と見えてしまって雰囲気があいまいになる。せっかく買ってきたんだから、いつでも眺められるようにしていたいしね」と語る彼女。

とくに気に入っているものは、本棚の中にアクセントとして置いたりもするとか。

3.物置を「一時置き場」にしない

これぞシンプルモダン! というお宅にお邪魔したときは、インテリア雑誌のような広々とした雰囲気。観葉植物や鉢植えがあちこちに置かれ、殺風景さを感じなかったのを覚えています。

自営業を営むそのお宅のご主人は、「家を建てるときに妻と徹底的に話しあって不要品を処分した」と語っていました。

前の家に住んでいた時は「いつか使うだろうと思ってとってあるモノが多く、最終的にスペースが足りなくなり実家にまで荷物を置いたりした」こともあるとか。

「物置の中がとくに飽和状態で、オークションで売ったり処分した結果8割が不要品」と語る奥さまは、非常にショックを受けたそうです。

「『とりあえず物置に入れておこう』と思ってしまうもの=いらない、ということ。だから、引っ越し後は物置にガラクタを入れないことをルールにした」とか。

いまの物置には、シーズンオフの服や長期保存できる食品、来客用食器などを入れるのみだそうで「どこに何をしまっているかすぐに分かり整理も簡単。

シンプルな生活こそ私たちに必要なものだったんだ」と満足げにご主人は語っていました。

ある方が「家の様子に、自分たちの生き方や価値観が反映される」と語っていて、確かにその通り…と思ったものです。

少しすつ寒い季節に近づいているいま、身も心も常にグッドコンディションでいられるよう「居心地のいいおうち作り」を目指してみては?

(金丸 標)

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