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名優チョン・グァンリョルが『風と雲と雨』で見せる悪役ぶりがどれほど強烈か?

  • 2022.6.6

時代劇『風と雲と雨』で興宣大院君(フンソンデウォングン)に扮しているチョン・グァンリョルは、どのドラマに出ても自分の個性を最大限に引き出せる俳優だ。それは、現代劇でも時代劇でも変わらない。本当に演じる幅が広い名優なのだ。

彼の演技を初めて見たのは、1999年に韓国で大ヒットした『青春の罠』だった。このドラマは伝説の女優シム・ウナが自分を裏切った男を追い詰めていく作品だったが、チョン・グァンリョルはヒロインを愛する財閥御曹司に抜擢されて初々しい演技を見せていた。それがとても印象的だった。

この超人気作でブレークしたチョン・グァンリョルは、イ・ビョンフン監督の名作『ホジュン~宮廷医官への道~』で主人公を演じて、俳優として堂々たる地位を築いた。

以後の活躍は本当にめざましい。特に時代劇でチョン・グァンリョルが歴史上の人物を演じると、ドラマ全体がピリリと引き締まる。

今回の『風と雲と雨』でも、彼は興宣大院君として毀誉褒貶がある人物像を迫真の演技で際立たせている。

チョン・グァンリョルが興宣大院君を演じている(写真提供=© 2020 TV Chosun) ※DVD 好評レンタル中/発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
興宣大院君の失脚

物語の前半では、主役のパク・シフが演じるチェ・チョンジュンは興宣大院君と協力関係を結んでいた。それは、政権を牛耳る勢力に対抗するためだった。

しかし、それが成功して興宣大院君が息子を国王に即位させることができるようになると、彼は豹変してしまった。極端な保守思想で庶民を苦しめる政策を行なっていった。しかも、同志であったチェ・チョンジュンの命を狙う非道なふるまいも顕著になった。こうなったら、チェ・チョンジュンも黙ってはいられない。

彼は自分のすべてを賭けて興宣大院君の失脚を狙った。こうして『風と雲と雨』の終盤はチェ・チョンジュンと興宣大院君の一世一代の大勝負がメインとなっていった。

パク・シフも見事な主人公を演じているが、一転して悪役となったチョン・グァンリョルの憎たらしいほどの豹変ぶりも、凄まじく迫力満点だった。

クライマックスに向けて、『風と雲と雨』が本当に面白くなった。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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