カンヌ大階段で微笑みを誘った唇型のビュスチェドレス。

ユーモアたっぷりのドレスを纏ったフランス人モデルが、パートナーのジェイク・ジレンホールと並んで大階段を上った。

カンヌ国際映画祭8日目のレッドカーペットの様子。

注目を引く、微笑みを誘う装いだ。近くでまじまじと見たくなる。キャンディのようなピンクのドレスに、唇の形が浮かび上がる。フェルトを加工し、女性の身体の中でも特に女性的なこの部分をモチーフにして大ぶりの胸当てに仕立てたユーモアとシュールな感性に脱帽する。

ロエベのこのドレスを着こなしているのは、アメリカ人俳優ジェイク・ジレンホールのパートナーでモデルのジャンヌ・カディユー。5月24日、カップルはカンヌ映画祭でのルイ・ガレル監督作『L’Innocent』の上映会に訪れ、レッドカーペットで観衆の注目を浴びた。この日は会場に多くのスターが集結し、映画祭75周年を迎えてカンヌは祝祭ムードに包まれていた。

第75回カンヌ国際映画祭のレッドカーペットに登場した俳優のジェイク・ジレンホールとパートナーでモデルのジャンヌ・カディユー。(カンヌ、2022年5月24日) photo : Getty Images

どんな時もユーモアを

エスプリとファンタジーはジャンヌ・カディユーの足元まで彩っていた。フランス人モデルがこの日のドレスに合わせたのは、巨大なリボンがあしらわれたハイヒール。品位が求められる社交界も必ずしも生真面目と同義ではないことを思い起こさせてくれた。