エクスポジション選びで考えること

子どもたちが大好きなディズニーランドやテーマパーク。
それより規模は小さいけれど、人気映画やアニメーションのエクスポジションもよく開催されるパリです。

長男たってのお願いで、週末に"ハリーポッター展"に行ってきました。
情報をネットで調べ、「ハリーのフクロウが本当にいるらしいよ」とか「ハグリットの小屋に入れるんだって!」と、もうワクワクが抑えられない。
行くと決まってからは、時間のある時はDVDで"ハリーポッター"を見まくっていました。
呪文を唱えては「これはラテン語なんだよ。勉強したいな」などと......。

メトロを降りるとこんな看板があり、早足になる長男。

会場はパリ郊外の「ラ・シテ・デュ・シネマ」。2012年オープンのリュック・ベッソンが手がけた映画の複合施設。

映画都市という名の意味だけあって、9つの撮影スタジオ、映画学校、映画会社が敷地内にあり、雰囲気がいつもと違う!

撮影所の一画がエクスポジション会場になっていました。

時間指定のチケットなので、それほど混雑はしていません。

晴れた休日から一転して、入るとすでにハリーポッターの世界。

夜のホグワーツ魔法魔術学校。

入場は50名ずつなので、待っている間に記念撮影。

ひとりずつ魔法の杖を持ってポーズ。

バックがグリーンですから、合成写真用ですね。

出口の売店で売られるのかな?

さて、魔女の格好をしたプレゼンテーターが小部屋に招き入れます。

数人の子どもたちが前に出て、寮を決める《組分けの帽子》をかぶり、ちょっとしたハリーポッターのクイズをします。

長男はグリフィンドール! やっぱり嬉しい。

次の部屋は数枚のスクリーンでハイライトシーンが上映。
これが終わるとまた次の扉が開き、ホグワーツ・エクスプレスがドーンと現れます。

この先はハリーの衣装、使われた小道具などの展示。

「やっぱりロンのベッドカバーはニットなんだね。だってママが編み物上手だから」などと話しながら見て回ります。

ハマイオニーの杖。

「意外に小さいね」「この靴汚れてるから本当に履いたんだね」などと真剣に見て回ります。

見るだけではなく触って楽しむものも少し。

観葉植物を引っ張り上げると根っこが顔になってる!

これはどの場面で出てきたのか? 私にはわかりませんでした。

ハリー・ポッターが初めて接した魔法使いハグリッドの大きな椅子。

こども達はどの場面に出てきたのかわかっているようでした。

なんだか、知識自慢大会になってきた。

映画の中では動くはずの新聞が動かなかった! のには残念。

4つの寮の旗

『ゴドリック・グリフィンドール』

『ヘルガ・ハッフルパフ』

『ロウェナ・レイブンクロー』

『サラザール・スリザリン』

校則の額を通り過ぎるとご馳走を食べたりした大広間。

ちょっと想像とは違い、すでに売店のよう。

魔法界のお菓子。

百味ビーンズやフィジング・ウィズビーズなどが飾られて。

見れば見るほど欲しくなる。

本物そっくりのソフトクリームやお肉のグリル。

ハリーポッターに出てくる料理やデザートは、大人が本で読んでいても美味しそうですもの、子どもにはたまらないはず。

20分ほどで見終わり、売店へ(ここを通らないと出口に行けない)。
やはり入場前に杖を持って撮った写真は、ロンドンの街やフォグワーツ魔法学校などと合成写真になって売られていました。
お菓子はそれはそれは高く。
杖も45ユーロ以上のものばかり。
寮のマフラーも手が出ません。

最後は売店に流れるのは美術館も同じですが、高かった〜。

「もう少し、見るものがたくさんあると思ってたよ。あっという間に終わっちゃったね」というのが長男の正直な感想でした。

確かに2年前のシネマテック・フランセーズで開かれたジャック・ドゥミ展では同じぐらいのスペースだったけれど、何時間も聞いたり見たり触ったりして過ごしました。
そういう意味では、どんどん見てベルトコンベアーに乗って流れて行って、最後は売店でグッズを買う。
何かに触れてじっくり読んだり、試したり、考えたりという展示がほとんどなかった。
そんな展覧会でした。

パリの国立博物館や美術館は子ども無料。
そういうこともあって、パリっ子はよく博物館や美術館へ行きます。
ルーブル美術館を始め、子ども向けのアトリエ(これは有料)があったりヘッドフォンで作品などの説明があったり、とても充実しています。
そんなものに慣れてしまっている私としては、うーん、これはどうなんだろう?
比べるものではないけれど。
見て回るのは同じでも、ハリーポッター展は子どもたちがそこから感じ得るものが少ない気がしました。
映画で見たものを真近で見ているのは確かだけれど、その衣装や杖を見て、やっぱり知識自慢になってしまった。
映画はストーリー、音楽、色々な要素がひとつとなってできあがったもの。
その一部を抜き取ってエクスポジションをするのは本当に難しいなーと思いました。

へそ曲がりなのかもしれないけれど、私としては子どもたちが受け身で楽しむ環境をあまり作りたくない。
日常、テレビ、ネットなどがその代表だけれど、外に出かけてまでそんな風にしたくない。
エクスポジションや博物館や美術館に求めるのは、何かを見たときにそれがきっかけとなり、子どもたちがそれぞれ何かを感じる、作る、という発展していく出会い。
というのが、今まで意識していなかったけれど今回でわかりました。

だからと言ってテレビやネットNGなわけではないし、私はいつもこのバランスをどう取るかで葛藤しています。

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提供元: madame FIGARO.jpの記事一覧はこちら
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