近年は昆虫食が注目されていますよね。スーパーでコオロギなどを使ったお菓子を見かけたことのある方もいらっしゃると思います。
さて今回は、思わずぎょっとしてしまいそうになる字面をした難読漢字「米虫」をご紹介。もしかして、新手の昆虫食の名前だったり…!?
読み方と合わせて、意味も考えてみてくださいね。
「米虫」の読み方!
「さすがにこめむしと読むのは単純すぎるよね…?」
そうお考えになったかもしれませんが、実は大正解! しかし、ほかにも読み方がありますよ。
そちらに関しても、「虫」は「むし」と読みます。そのため、カギになるのは「米」をどう読むか。「べいむし」「まいむし」「よねむし」…残念、いずれも違います。
鳥取県に「米子市」という地名がありますが、「米虫」の「米」もこちらと同じ読み方をしますよ。
それでは、正解を発表します。
正解は「よなむし」でした!
「米虫」について
「米虫」は「こめむし」と「よなむし」、2つの読み方がありますが、それぞれの意味が少し異なります。
どちらも共通して「穀象虫(こくぞうむし)」の異名ではあるものの、前者の場合「米搗虫(こめつきむし)」の異名でもあり、また「米相場で失敗した人をののしっていう語。」でもあるそうです。
さて、それでは最後に「穀象虫」がどのような昆虫か、辞書で確認しておきましょう!
〘名〙 オサゾウムシ科の甲虫。体長三ミリメートル内外。体は長卵形で、口吻が長く突きでている。全体に光沢の強い濃黒褐色で、胸部背面に小さな粒が密に並ぶ。世界各地に広く分布し、コメ、ムギ、アワなどの貯蔵穀類、特に米穀の大害虫として知られる。成虫は穀粒に口吻で穴をあけて産卵し、幼虫は穀粒内を食べて育つ。近似種にやや小形のココクゾウムシがいる。こめくいむし。こめむし。こめのむし。こくぞう。《季・夏》
出典:『精選版 日本国語大辞典』小学館
その名の通りゾウムシの仲間で、米穀に甚大な被害を与えます。
「でも、米農家でもない限り関係ないよね…?」と思った方は要注意! 「穀象虫」は家庭で保管している米にも湧く可能性がありますよ。防虫剤を使うなど、しっかり対策をしてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?
「米虫」は「こめむし」のほかに「よなむし」と読みます。
今後もユニークな難読漢字をたくさんご紹介していきますので、ぜひお楽しみに!
※参考文献:『精選版 日本国語大辞典』小学館