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天野純所属の蔚山現代、10勝到達で早くも独走体制に。「ACL敗退ショック」をいかに乗り越えたのか

  • 2022.5.24
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早くもリーグ戦10勝目だ。韓国Kリーグ1(1部)の蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)が独走体制を整え、17年ぶり3度目となるリーグ優勝の夢にさらに一歩前進した。

蔚山現代は5月21日、アウェーの金泉総合運動場で行われたKリーグ1第14節で金泉尚武(キムチョン・サンム)に2-0で勝利した。

これで現時点で10勝3分1敗の勝ち点33とし、2位の全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータース(勝ち点25)と8ポイント差で首位をキープした。

前節の済州(チェジュ)ユナイテッド戦で1-0と勝利し、Kリーグ1全12チーム最速となる勝ち点30到達に成功した蔚山現代は、今回の金泉尚武戦で今季最速の二桁勝利をマークした。

ホン・ミョンボ監督就任初年度の昨季も、蔚山現代はシーズン序盤に首位を走っていたが、10勝に到達したのは18試合目だった。それと比べると、今季は4試合早く達成したことになる。

また、昨季は2~3位の全北現代、水原三星(スウォン・サムスン)ブルーウィングスとの勝ち点差が3~6ポイント程度しかなかった反面、今季は2位の全北現代と8ポイント差、3位の済州(勝ち点23)と10ポイント差と、比較的余裕をもって首位を走っている。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)
指揮官の采配が的中

今季開幕以降、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)グループステージまでの9試合で7勝2分と無敗を貫いた蔚山現代。ところが、マレーシアで集中開催されたACLグループステージではジョホール・ダルル・タクジムに今季初黒星含む2敗を喫し、同組の川崎フロンターレとともに敗退という残酷な結末に終わった。

ACL敗退のショックが大きかったのか、Kリーグ1再開初戦でも水原三星に0-1で敗れ、公式戦2連敗に陥った。

ただ、以降は低迷に陥ることなく、直近のリーグ戦4試合で3勝1分と無敗を貫いている。一度崩れると歯止めが利かなくなってしまうこれまでの“悪しきチームスピリット”を破り、ホン・ミョンボ監督のもとで生まれ変わったことを証明している。

ACL当時、選手たちへの厳しい言葉を惜しまなかったホン・ミョンボ監督は、帰国後、選手の疲労やハードスケジュールを考慮し、柔軟なリーダーシップで新顔の選手を果敢に起用し、勝ち点をほとんどこぼすことなく積み上げてきた。

その中心にいるのが、2002年生まれで今季プロデビューしたばかりのMFチェ・ギユン(20)だ。

チェ・ギユンは直近のリーグ戦2試合(済州戦、金泉尚武戦)で先発出場し、ルーキーらしからぬ果敢なドリブルと積極的なパス交換で蔚山現代に活力を吹き込んだ。実際、金泉尚武戦では前半15分に正確なクロスを上げ、FWレオナルド(24)の決勝ゴールをアシストした。

また、金泉尚武戦では攻撃の中核を担う元日本代表MF天野純(30)を先発から外し、ベンチで温存した。この決断の背景には、今季開幕からノーゴールの沈黙が続いていたFWユン・イルロク(30)の復調が挙げられる。

ユン・イルロクは1点リードで迎えた金泉尚武戦の前半36分、絵にかいたようなループシュートでゴールネットを揺らし、待望の今季初ゴールを決めた。

このように、ルーキーからベテランまで“プランB”の役割を果たす選手たちが、5月以降、チームの勝利に決定的に貢献する活躍でホン・ミョンボ監督を笑顔にさせている。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)ユン・イルロク
「基本に戻ろう」

蔚山現代の独走を予想させるもう一つの決定的要素は“守備”だ。

蔚山現代は第7~12節まで6試合連続で失点を喫し、その間、3勝2分1敗と勝ちきれない試合が多かった。ただ、直近の済州戦、金泉尚武戦は2試合連続でクリーンシート(無失点試合)を達成し、勝ち星を挙げている。

ホン・ミョンボ監督は済州戦当時、「これまでは先に失点してから逆転勝利をする試合が数回あったが、その展開に酔っていた。基本を失っていた」と、選手たちに“基本に戻ろう”と要求したことを明かした。

以降、守備陣が無理なビルドアップを控え、堅実な試合運びに徹したことで、チームは独走態勢の基礎を築くことに成功した。

そんな守備陣は、昨季までガンバ大阪に在籍した韓国代表DFキム・ヨングォン(32)によってより一層安定感が増した。後方が堅守を見せることで、前線は攻撃がさらに容易になった。

これまでになく徹底的な“リスクマネジメント”が、蔚山現代の独走体制を支える核心的な秘訣といっても過言ではない。

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